ラガマフィンの歴史
ふわふわの長い毛並みが美しく、卵型の瞳と多彩な色を持つラガマフィン。
その美しい見た目とは裏腹に品種改良するまで実はいろいろなもめごとがあり、「ボロボロの服をまとった猫」とも言われています。
ラガマフィンの出身はアメリカです。
元に存在していたのがラグドールでしたが、このラグドールにペルシャとヒマラヤンを掛け合わせて生まれたのがラガマフィンです。
なぜ、ラグドールに別の品種を掛け合わせることになったのかというと、ラグドールのビジネススタイルにありました。
このビジネススタイルがもめごとにつながることになりますが...。
ラグドールを作り出したアンベイカーはIRCAという組合を設立して、フランチャイズのようなビジネスモデルで商売を始めることにしました。
それでIRCAに加盟した人でなければラグドールの名前を使うことができないようにし、ラグドールを繁殖させたい人にはフランチャイズ契約を結んで譲渡するようにしました。
この販売スタイルのことでブリーダーたちの反発に合うことになり、別のグループRFCIが新たに独自で活動してラグドールの血統からラガマフィンという品種の猫が生み出されます。
ラグドールの近親交配には健康上の問題が発生しやすいことからRFCIのメンバーは新しい掛け合わせによる猫種改良に乗り出し、結果としてラグドールにペルシャとヒマラヤンを掛け合わせ健康な猫として新しい猫種を生み出すことに成功しました。
この名前は仮のものでしたが、新たに作った名前の申請が通らなかったためにラガマフィンのままこの猫は呼ばれるようになったというのも興味深い歴史です。
Scampi/shutterstock.com
1.特徴
ラガマフィンは1994年にラグドールを元にペルシャ猫とヒマラヤン等の長毛種と掛け合わせて初めて作られました。
ラグドール元に作られているので身体的な特徴がとても良く似ています。
ラガマフィンの毛色
柔らかくあたたかい、ふわふわの長い毛が特徴のラガマフィンですが、毛色に規定はなくそのバリエーションはたくさんあります。
縞模様やポイントとなる毛色が手足に入ることもあります。
単色としては、全身ブルー、チョコレート、フォーン、ライラック、レッド、クリームや二色の毛であるならホワイトとブラックのパターンやブラックとシナモンのパターンがあります。
ラガマフィンの豊富な毛色はよく似た外見ながら白色をベースにしているラグドールと見分けるときの判断材料になります。
さまざまな色や模様の中からお気に入りの猫を探してみるのもいいですね。
シルクのような柔らかい手ざわりと上毛と下毛が生えているダブルコートなのも特徴です。
まさに触りたくなる美しい毛なので、しっかりとブラッシングしてお手入れしてあげましょう。
ラガマフィンの瞳
卵型でやや大きいつり上がり気味の瞳の色も多彩です。
ブルー、オレンジ、グリーンさらには左右の瞳の色が違うオッドアイのラガマフィンもいるようです。
毛色と瞳の色の組み合わせを考えると全く同じ外見のラガマフィンを探すことは難しいので、個性的なオンリーワンの魅力を持ち合わせている猫であることが分かりますね。
ラガマフィンの身体の大きさと寿命
身体の大きいラガマフィンは平均してオスは7㎏~9㎏、メスは5㎏~7㎏になります。
毛が長いので大きく見えるのもあるかもしれませんが、大きい猫になると10㎏を超える猫もいるそうです。
平均寿命は10~13歳
ほかの猫種が15年前後であることを考えると長生きできないように思えますが、食事や病気に気を配り室内で飼うことによって寿命を延ばすことはできるとされていますので体調管理を心がけて長生きできるようにしてあげましょう。
ラガマフィンの価格相場
価格はブリーダーさんからの購入で10万円から40万円ほどの費用がかかるようです。
値段の差が大きいのは、毛色の多様さが価格に影響を与えているようです。
2.性格
Tanja Heckert/shutterstock.com
室内で飼うことが良いとされている猫です。
ラガマフィンは素直でおとなしく人なつっこい性格で、寂しいときや甘えてくるときに鳴いたりすることがあります。
非常に頭が良く、環境への適応能力が高く、社交性もあるので他の人や動物ともすぐに仲良くなれます。
好奇心旺盛で子猫のようにすぐにいたずらをする猫としても有名です。
一人遊びが得意で新聞や洗濯物をおもちゃにしたり、家具で爪をといだり食器棚に入り込んでしまったりと飼い主さんを驚かせたり戸惑わせるいたずらをすることも。
しかしながら、表情豊かで愛くるしい大きな瞳で見つめられると許してしまう飼い主さんが多いのは納得です。
運動はあまり得意ではありませんが、遊ぶことが大好きな猫なので室内で飼うときにはたくさん遊べる環境を整えてあげましょう。
温厚で賢く家族やそのほかのペットとも仲良く生活できるので初めて飼う方でも飼いやすい性格の猫種と言えるでしょう。
3.魅力
飼い主さんたちがここがラガマフィンの愛されポイントと言われる5つの代表的な魅力をご紹介したいと思います。
これから飼おうと思っておられる方は是非参考にしてみてくださいね。
その1 身体が大きくてかわいい
身体が大きく、毛がふわふわしているのでまるでぬいぐるみのようです。
大柄の体格ですから、遊んだり運動したりするスペースやトイレの場所をきちんと確保してあげて快適な飼育環境を整えてあげましょう。
毛が長いので毎日のブラッシングはかかせませんが、絹のような美しい毛並みでふわふわの毛は触れて愛情を注ぎコミュニケーションを図る時間は飼い主さんにとっても癒される時間になることでしょう。
その2 毛色がバラエティーに富んでいる
毛色に規定がないので、いろいろな毛色の中から選ぶことができます。
ブラウンパッチドタビー&ホワイトというブラウンの縞模様にレッドの模様が加わった三毛なんて珍しい色もあります。
あなたはモノトーンがお好きですか?それともブラウン系が可愛いでしょうか?
きっと気に入った色の猫を見つけることができることでしょう。
その3 人懐っこい
人懐っこい性格で甘えん坊なので飼い始めてすぐに仲良くなることができます。
飼い主さんとの良好な関係を作るのが上手なのでとても飼いやすいと言えます。
抱っこされるのも好きな猫ですので、どんどんスキンシップを図って仲良くなりましょう。
ゆっくりと大きく成長するので、子猫時代が長い猫と言えます。
子猫のときからロングヘアの筋肉質ですので、毎日のケアに加えて、たくさん遊んであげたいですね。
その4 初心者でもしつけしやすい
賢く適応能力に優れた猫なので、しつけがしやすいと言えます。
大きい身体をしていることが影響しているのかそれほど激しい動きをするわけではなく、比較的おとなしいのでしつけしやすいと感じます。
いたずらっ子なのできちんとダメなことは教えておかないといつまでもお部屋の中をかき乱すことになりかねません。
ただ温厚でおとなしいのできつく叱りすぎると飼い主さんに近づかなくなってしまうこともあるそうです。
怒るときはほどほどにして様子を見守ってあげましょう。
その5 遊び好き
9dream studio/shutterstock.com
室内飼い推奨の猫種ですが、遊ぶことが大好きなので一緒に猫と戯れたい方にはおすすめです。
遊び好きではありますが、運動はあまり得意ではありませんので低いキャットタワーやキャットウォーク、好奇心や遊び心を満たせるおもちゃがあると良いでしょう。
ラガマフィンは飼い主さんが一緒に遊んであげると喜んではしゃぎますので、暇があるときには相手をしてあげるなら健康のための運動を促すことにもつながるので肥満防止になります。
4.飼い方と注意点
nazarovsergey/shutterstock.com
ラガマフィンは比較的病気にかかりにくい体とされていますが、健康管理を全く気にしなくても良いということにはなりません。
とにかくよく食べ、運動しない性格なので肥満には注意しましょう。
きれいな長い毛をお手入れしてあげることも大切です。
長毛種の猫はその豊かな毛のために、通気性が悪く不衛生になり、ノミやダニ、カビを原因とする皮膚病になりやすい傾向があります。
毎日のお手入れで清潔さを保つとともに皮膚の異常がないか確認してあげましょう。
またグルーミングで飲み込んだ毛玉が吐き出せないと毛球症になってしまいます。
元気がなくなったり、食欲不振、便秘、お腹に触るのを嫌がるような様子が見られるなら獣医さんに診てもらいましょう。
最低でも月に1回はシャンプーしてあげましょう。
大人になってからでは嫌がる猫もいるので、子猫のうちから慣れさせておくならお手入れもスムーズにできるようになるでしょう。
転倒防止に肉球周りの長い毛や汚れを防ぐためお尻周りなど、毛を適度にカットしてあげましょう。
清潔できれいな毛並みを保てるようにブラッシングはかかせませんので、いつも家にだれかいるのが好ましい環境と言えます。
5.おすすめのキャットフード
Susan Schmitz/shutterstock.com
ラガマフィンにおすすめのキャットフードは健康維持のために病気予防ができるフードです。
猫はもともと水分をあまり摂らないので、尿路結石を発症しやすいと言われています。
主に尿路結石は酸性かアルカリ性のどちらかに尿のph値が傾くことが原因です。
そのため、ph値を正常値の弱酸性に保ってあげることが予防につながります。
猫の尿が濃くなる原因はキャットフードに含まれるマグネシウムやリンなどのミネラル分と消化吸収が困難な穀物が関係していると言われています。
特にマグネシウムは注意が必要と言えます。
マグネシウムが原因となるストルバイト結石症をケアするためには、まずマグネシウムやリンが低いキャットフードを選んであげると良いでしょう。シュウ酸カルシウム結石は尿が酸性に傾くことによって生じます。
尿路結石を対策して作られたキャットフードは数多く販売されていますが、その中でもラガマフィンに最もおすすめなのは『カナガン』です。
カナガンは栄養価・アレルギー対策・病気ケアの3拍子がそろったスーパーフードです。
カナガンは尿路結石ケアのためにマグネシウムの量を0.09%に減らしています。
さらにクランベリーを配合していて、クランベリーにはビタミンCがたくさん含まれているので尿がアルカリ性に傾くのを防いでくれます。
高タンパク質で栄養価が高くカナガンは新鮮な生肉を贅沢に使用し、イギリス産平飼いチキンを60%以上使用していています。通常のキャットフードは30%前後ですので、2倍以上の動物性タンパク質はまさに高タンパク質そのものと言えます。
高タンパク質な食事(100kcal中10.5~13.8g程度)は低たんぱく質の(100kcal中5.2~8.0g)よりもシュウ酸カルシウムの形成リスクが半分ほど低かったとの研究結果があります。
高タンパク質な食事はシュウ酸カルシウム結石症のケアを期待できるでしょう。
カナガンはマグネシウムの量を調整してストルバイト結石症を予防し高タンパク質によってシュウ酸カルシウム結石症の予防にも最適です。
また鶏肉はタンパク質だけではなく、ビタミンやリン、そして元気を維持し抗酸化作用があるセレンを豊富に含みます。
そして尿がアルカリ性になりやすい穀物は一切使用していませんのでアレルギーの心配もなく、消化吸収の良いサツマイモによって身体に負担をかけずオリゴ糖も含まれていますので胃腸の調子も整えてくれます。
マリーゴールドは免疫力を保つのを助けてくれます。
猫の必須アミノ酸であるタウリンが2.200mg/㎏に含まれています。
猫はタウリンを生成できないので経口摂取する必要があり、肝臓や心臓の機能を正常に保つのを助けてくれます。
クランベリーは膀胱炎のケアにも効果があり健康的なコンディションを維持し、カモミールによりリフレッシュ効果を期待することもできます。
被毛に艶を与えるサーモンオイルも配合されていますので、ラガマフィンの美しく輝く被毛を維持することができますね。
不要・有害な人口添加物も一切使用していません。酸化防止剤も天然型の成分を使用していて無添加のキャットフードなので猫にとって消化に良く毛づやも良くなるというメリットがあります。
ビタミンやミネラルの豊富な野菜やハーブも配合してしてヘルシーで栄養価の高いブレンドになっています。
年齢・活動量・代謝・住環境に応じて給与量を調節し子猫からシニアもで全ライフステージに対応できるので生涯付き合えるキャットフードです。
量の調節だけ気をつけてあげるなら体型を維持でき健康を保つことができます。
製造元から直接通販で購入できるキャットフードで、注文してから生産されるのでいつでも新鮮な状態のものを与えることができます。
製造前の原材料の品質テストも品質検査官によって行われ、製造後もキャットフードを3㎜まで粉砕して特別な機械でスキャンして徹底的に分析されます。
製造前と製造後もチェックし、徹底的な品質管理と安全性を追求しているカナガンキャットフードが、飼い主さんと愛猫が共に安心できるキャットフードだと言われているのも納得できますね。
まとめ
CliffP/shutterstock.com
今回はシルクのような柔らかい美しい被毛が魅力的なラガマフィンについて見てきました。
身体が大きく、毛色や瞳の色が豊富で一匹一匹がそれぞれの可愛らしさや魅力があります。
性格は温厚で人懐っこく甘えん坊なので一緒に過ごしてたくさん遊ぶことができます。
子猫の時期が長く完全な成猫になるまで3~4年程度かかるので可愛い時期をゆっくり楽しむことができるでしょう。
賢く適応能力も高いので、家族やほかのペットとも仲良く暮らしていくことができます。
初めて飼う方にとってもしつけがしやすいので安心ですね。
いたずらもしますが、おとなしい性格なのであまりきつく叱りすぎないようにしましょう。
猫にとって高タンパクは尿路結石ケアのためだけではなく、タンパク質は筋肉や被毛や皮膚などの成分になりますので健康的な身体を作るために必要で良質なタンパク質を十分な量摂ることが大切です。
栄養価の高いキャットフードは免疫を高め、病気の予防にもつながります。
さまざまなキャットフードが販売されていますが、ラガマフィンを飼われる飼い主さんにはまず栄養満点で高品質なカナガンを試してもらいたいです。
高タンパクや高カロリーの食事を摂取させながら食事量と運動量のバランスを取り、健康管理をこまめにしましょう。
平均寿命がほかの猫種より短いラガマフィンが健康を維持して元気に長生きできるように生活環境を整え、栄養価が高く、病気予防対策をしているキャットフードを選んであげましょう。