スコティッシュストレートの特徴
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「スコティッシュフォールド」は「fold(折りたたむ)」という意味のとおり、耳が折れ耳なのに対し、
「スコティッシュストレート」は「straight(直立した)」の意味で、耳が立ち耳なのが特徴です。
誕生時はみな立ち耳で生まれ、折れ耳の個体(スコティッシュフォールド)は、生後3~4週間で耳が前に折れ始めます。
また、「スコ座り」(Buddha postition)が有名ですね。
足を前に投げ出し、広げた両足の間に両手を入れ、お尻はぺったりと床につけて座る座り方のことです。
脱力感があり、おじさんがくつろいで座っているように見えることから「オヤジ座り」なんて言われたりもしますよ。
関節が柔らかいためにできるポーズで、スコティッシュストレートとスコティッシュフォールドの代名詞とも言われています。
身体的な特徴
ピンと立った三角形の少し小さめの耳が特徴的で、かわいらしい中に凛とした雰囲気を醸し出しています。
丸々とした顔に、大きく丸い目、顔が中央に寄り気味のかわいらしい表情が人気ですね。
鼻も低く、体も丸みを帯びており、全体的に丸々と柔らかな印象です。
目の色は多彩に渡りますが、最も一般的なのは銅色(あかがね色:黒みがかり光沢のある赤色)のようです。
寿命や体型
スコティッシュストレートの平均体重は、オス3.0~6.0kg、メス2.5~4.9kgで猫の全体平均値とほぼ変わりありません。
体長の平均は約60㎝で、大きさも猫の中ではちょうど真ん中くらいです。
足は短めで、丸みを帯びたずんぐりむっくりな体型でふっくらしており、体長と体高が1:1の割合になる「スクエアタイプ」になります。
見た目以上にがっしりとした太い手足をしており、全体的に筋肉質な体つきをしています。
スコティッシュストレートの平均寿命はどのくらいでしょうか。
あまり考えたくないことかも知れませんが、一緒に暮らしていう上で飼い主として知っておくべき情報の一つでもあります。
平均寿命は10~13歳といわれています。
ペットの医療技術の進歩や、自然志向でありながら栄養豊富なフード開発が進み、猫全体の平均寿命が延びている傾向があり、猫全体では16歳くらいが平均寿命なので、スコティッシュストレートは少し短い値ですね。
これは、もともと体が弱めで、病気にかかりやすい傾向にあるゆえだと考えられています。
とはいえ、あくまで平均と傾向の話であって、20歳まで生きたスコティッシュストレートもいるそうです。
定期検査を受け、早期発見早期治療できると、症状を軽くすることができますね。
スコティッシュストレートの歴史は?
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歴史
スコティッシュストレートはスコットランドが原産国で、スコティッシュストレートとスコティッシュフォールドのルーツとなる猫は同じです。
1796年に、イギリスの船員が中国から持ちこんだことが始まりだと言われています。
1960年代はじめ、スコットランドの農場で折れ耳の白猫スージーが子猫を生みます。
その時、折れ耳の子猫と立ち耳の子猫がおり、折れ耳の子猫を譲り受けたWilliamがこの愛らしい容姿と性格を固定種にしたいと交配プログラムを開始します。
この時はまだ「Lop-eared」(垂れ耳)と呼ばれており、今のスコティッシュフォールドである折れ耳の特徴を固定化することが目的だったようです。
ここで、ブリティッシュショートヘアや雑種の猫と交配されました。
1960年代半ば、ブリーダー兼遺伝学者であるPat Turnerがスコティッシュフォールドの交配プログラムに参加します。
3年間で76匹の子猫を見届け、折れ耳が42匹、立ち耳が34匹という結果より、Pat Turnerともう一人の遺伝学者Peter Dyteは「折れ耳の遺伝子は優性遺伝子である」との結論に至ります。
しかし、スコティッシュフォールドは折れ耳同士を掛け合わせると遺伝上の問題が出て、死産に至ったり健康に問題のある子が生まれる確率が非常に高いためタブーとされます。
それで、折れ耳の猫と立ち耳の猫を交配させることが鉄則となります。
50~60パーセントが折れ耳のスコティッシュフォールドが生まれるという研究結果があり、残りの40~50パーセントが立ち耳のスコティッシュストレートとなるわけです。
もとが同じ親ですから、特徴や性格に大差がないのはそのためです。
倫理問題勃発中
スコティッシュストレートやスコティッシュフォールドは、見た目の愛らしさゆえ人気が高く、ブリーダーなどにより繁殖されてきました。
しかし、先天的に軟骨に異常があることが多く、そのような先天性異常のある猫を繁殖されるので倫理的に問題視され、多くの獣医師や団体が繁殖反対を訴えるようになっています。
2017年には、ペット大国イギリスにおいてスコティッシュストレートやスコティッシュフォールドを含む先天性異常をもつ猫や犬の繁殖に関する問題が上院で発議されています。
加え、1966年にイギリスのGCCFが新種として登録しましたが、その後、先天性疾患の危険性により登録を除外しています。
2018年現在、イギリスではスコティッシュストレート、スコティッシュフォールドの猫種が認められていません。
今後、どうなっていくかわからないですね。