エコ、環境配慮、オーガニック、フェアトレード、寄付つき、地域や伝統に根差したものなど、人や地球にやさしい商品・サービス―――それが、ソーシャルプロダクツ。
持続可能な社会づくりにむけたアクションや、そうしたアクションに取り組む企業・団体と、購入者がつながることができるこのソーシャルプロダクツの最新トレンドが、4月18日まで銀座三越で体感できる。
それが「ソーシャルプロダクツ・アワード2023 展示販売会」
銀座三越 9階テラスコートで4月18日まで開催されている「ソーシャルプロダクツ・アワード2023」展示販売会は、ソーシャルプロダクツ・アワード2023 年度テーマ・自由テーマの大賞・優秀賞・生活者審査委員賞・環境大臣特別賞・ソーシャルプロダクツ賞を中心に、これまで10年間の歴代の同アワード受賞作品などが一堂に会する展示販売会。
同アワードでは、脱炭素に貢献する商品や未活用の資源をアップサイクルした商品をはじめ、地域資源を有効活用した商品や地域活性化の取り組み、さらには、デジタル技術を活用して社会課題の解決に寄与しているサービスなどを各業界のプロフェッショナル審査員と、一般公募の生活者審査員による審査を行い、大賞・優秀賞・生活者審査員賞・審査員特別賞、環境大臣特別賞・ソーシャルプロダクツ賞を選出している。
また、生活者が「持続可能な社会」づくりに参加できるソーシャルプロダクツ(自由テーマ)などの一部は、展示販売会ということで、その場で購入もできる。
ここでは、このソーシャルプロダクツ・アワード2023 展示販売会で注目を集めたアイテムを、ピックアップ。
CCP「ユニカラート」
フェリシモが手がける CCP(チャレンジド・クリエイティブ・プロジェクト)は、福祉と企業の協業プロジェクト。
チャレンジド(=障がいがある人)の持つ個性や能力を価値として、商品づくりを通してボーダーレスな社会の実現をめざしている。
そのなかでも、「ユニカラート」は、チャレンジドが描いたアート作品をもとにした雑貨ブランドで、販売価格の一部は、基金として障がい者アート支援団体に拠出され、チャレンジドアーティストの支援にもつなげている。
RePLAMO リプラモ
green bird・RABBIT・CHERRY・Final Aim が手がける RePLAMO リプラモは、ポイ捨てされたごみから新たな価値を生み出す「プラごみから生まれたプラモデル」というアップサイクルプロジェクト。
年間800万トンものプラスチックごみが海に流れ、地球環境や生態系に甚大な影響を与えているなか、街や海でのごみ拾い活動を通じてこの問題に取り組み「これからの未来を担う子どもたちが前向きに楽しみながら、地球環境を考えるきっかけを作りたい」という想いから立ち上がったプロジェクトのなかから生まれたプラモデル。
おもちゃから生まれた腕時計「YOT WATCH」
三栄コーポレーションの「YOT WATCH」は、子どもたちが遊んでいたおもちゃを原料にしたリサイクル樹脂を使ったカラフルな腕時計。
子どもだけでなく、親子で、家族で、または友だちや恋人など大切な人とお揃いでつけられるように、さまざまなモデル・色のバリエーションを用意。
子ども用には、時間や環境について学ぶきっかけとなる「時計の読み方」、「りさいくるってなあに?」といった小冊子を付属して、 想いを巡らせ、資源を巡らせ、 時計の針をぐるりと前へ、やさしい時間を、コツコツ刻んでほしいという想いを込めている。
ストーリーを紡ぐ「古木ベンチ」
山翠舎の「古木ベンチ」は、100年前の職人技を肌で感じ、ストーリーを紡ぐアップサイクル商品。
古民家解体時に一本一本大事に取り出した「古木」 を使い、ベンチとして新たな役割を持たせた商品。
古木は、古材の中でも特に歴史やストーリー性がある財。安く買い叩かれる古材ではなく、 価値ある財として古木を使い、座るだけのベンチではなく、座ってみたくなるベンチを製作。
古木が持つ迫力とぬくもり、そして解体前の古民家で紡いだ歴史やストーリーを過去から未来へとつなげている。
ethique エティーク
ピー・エス・インターナショナルの ethique エティークは、原料からパッケージに至るまでサステナブルなビューティバーブランド。
化粧品業界から生み出される大量の廃棄物、特にバスルーム用品から生み出されるプラスチックや廃棄物の量に「プラスチックを無くしたい」という想いで固形タイプのシャンプーバー・コンディショナーバーからスタート。
水を一滴も使わず、美容液成分のみを凝縮。仲介業者を通さず、生産者と直接取引するダイレクトトレードで、適切かつ強固な関係が保たれるなど、環境だけではなく高品質で社会的・経済的なサステナブルも実践している。
KURAMAEモデルプロジェクト
縁の木「KURAMAEモデルプロジェクト」は、ものづくりの街・東京都蔵前地区にて、企業のものづくりの技術や専門家のアイディアと、福祉作業所の手仕事を掛け合わせ、さまざまなプロダクトの企画開発に取り組んでいる。
カフェ・焙煎店などで従来処分されていた素材を資源として回収し、これまでに雑貨やビール、堆肥などに生まれ変わらせてきた。
このプロジェクトでは、福祉作業所が多様な仕事に挑戦し、地域と直接つながりながら工賃アップもめざしている。
福祉事業所、学校、商店街と協力体制を築き、地域の持続可能な循環を生み出している。
―――こうしたソーシャルプロダクツ・アワードを受賞したモノ・コトたちの審査評価や価格、開発経緯、想いなどは、公式サイトに詳しく掲載中。
https://www.apsp.or.jp/socialproductsaward/
一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会が主催するこのソーシャルプロダクツ・アワード(SPA)は、ソーシャルプロダクツの普及・推進を目的に設けられた、日本初で唯一の表彰制度。
優れたソーシャルプロダクツの情報を生活者に広く提供するとともに、ソーシャルプロダクツを通じ、持続可能な社会づくりに取り組んでいる企業・団体を応援していく。