はじめに

夏真っ盛りの台湾、落ち着いたバカンスをお望みならば、温泉地を目指してはいかが。例えば、台北から車で1時間ほどの宜蘭・礁溪郷。近年は、スタイリッシュなリゾートホテルが続々と登場していて、礁溪温泉の魅力を優雅に楽しめるようになっています。五峰旗風景区方面に向かい、抹茶山のふもと、緑色濃い地に建つ「呆水温泉」は、一般棟と会員専用棟を持つ個性派リゾート。瀟酒なコンクリート建築が目を引くクラブハウスで、温泉、美酒&美食、SPAを堪能する休日を過ごしてみませんか。

ファッション誌がこぞって掲載。礁溪に瀟洒なクラブハウスが登場!

敷地面積は約2000坪。打ち放しコンクリートのモダンな建物は、台湾の有名建築家・毛森江建築チームによるもの。自然の要素を取り入れるべく、大量の木材と白砂の壁を用い、シンプルで控えめな個性を表現。クラブハウスの名は、毛森江氏の「今天無事、呆水温泉(今日は何もすることがない。温泉で緩もう)」というフレーズに由来しています。

コンクリートのクールな外観とは対照的に、木の温かみを感じる内観。

「呆水温泉」の建物は、内外観が一体となるようなデザインが特徴。ランダイスギ、ヒノキ、アフリカンチークなどの木製家具を配し、それらを引き立てるアートワークで装飾、そして心地よいクスノキの香りが漂うよう設計されています。

礁溪の美人の湯。日帰りで楽しむもよし、会員になって宿泊するもよし。

個室風呂つきの客室は、手前の棟が一般客用エリア、後ろの棟がClub Sui倶楽部エリアという構成。一般棟の個室風呂は、緑谷・水月・山嵐ルーム、沐風・森スイートなど全40室。日帰り温泉として利用できます。会員制で宿泊可能なClub Suiエリアの客室は、3タイプ全13室で、山麓スイート、隠泉閣スイート、庭園付きのペントハウスを擁しています。 独立した内風呂に引いているのは、礁溪の美人の湯・炭酸水素塩泉。一部の客室には、二つの浴槽が設けられていて、温冷浴を楽しむことも。ルームタイプは多様で、畳つきの和風タイプは、メゾネット式でバルコニーつき。ほかにも樹齢100年の熱帯植物と半露天風呂を備えたタイプなど、選ぶ部屋によってまったく異なる体験ができる設計です。

プライベートブランドのバスアイテムなど、アメニティが充実。

アメニティには、プライベートブランド「Spa Senses」のバスグッズと温泉水のシートマスクを用意。また、日本統治時代に創業した石鹸ブランド「大春煉皂」の人気商品・キュウリとヨモギの洗顔石鹸も好評です。冷蔵庫の飲料とお茶菓子はもちろん無料。大きなクッションのような枕は、柔らかめと硬めの2種類があり、好みに合わせて選べます。あまりの寝心地の良さに、購入して帰るゲストも少なくないそう。

SPA では、東洋の漢方薬草と西洋の自然療法、漢方の五行の要素を取り入れた特別な漢方アロマテラピーが受けられます。12の経絡をたどるマッサージでは、ゲスト自身で選んだエッセンシャルオイルを使用。心と体と魂を深いリラクゼーションへと導きます。

会員になる価値大!費用対効果は抜群、満足度が何倍にも。

宿泊を含むClub Suiエリアが利用できる会員になるには、3万元、5万元、20万元の年会費から選んでの入会を。会員になると、ルーム予約の資格のほか、ランク別に内容が異なる利用チケット、入浴チケットが提供されるほか、露天風呂が無料で利用できたり、館内消費の割引が受けられるなど特典が多数。コスパの良さは抜群です。

非会員用のサービスも充実。日帰りの個室風呂のほか、食事やアフタヌーンティー、特別に設置された足湯エリア、水着で利用する3か所の開放的な露天風呂の利用が可能です。木陰のある露天風呂は日本風の造りで、休憩所でぼんやりしたり、ラウンジチェアでくつろいだり。昼夜で雰囲気が異なるのも魅力的。

足湯エリアの隣にあるイスショップ「美桃冰室」にも注目を。ここで冷たいあずきミルクアイスを入手して、足湯に浸かりながら、あるいはベンチに座って、冷たいアイスをどうぞ。レトロな雰囲気が映えるスポット、SNS用の撮影もお忘れなく。

温泉リゾートに欠かせない美酒美食。24時間利用できる軽食バーも好評。

温泉のリラックス効果のみならず、飲食施設の充実も見逃せないポイント。一般エリア1階のレストランとClub Suiエリアの2階には、24時間オープンしている軽食バー「零食點心吧」があり、おやつ、赤&白ワイン、各種飲料、カップ麺などが無料でいただけます。これなら深夜に小腹が空いたときも安心です。

朝食は「焰餐廳Le Flame」で。新鮮野菜が豊富に並ぶサラダバー、活のいいロブスターのお粥、プライム牛のステーキ、海鮮のお粥などがいただけます。正午から17時までは軽食タイムで、ピザ、リゾット、パスタを、夜食タイムには、牛肉麺と鶏ガラスープ麺がオーダーできます。

エグゼクティブ・シェフのDavid氏は、シーズンごとにデザインのリニューアルを行っていて、カジュアルダイニングをテーマに、セット料理を中心に、季節感あるメニューを投入。ランチは正統派イタリアン。例えば、豚足の燻製と緑レンズ豆のスープは、4種のチーズをミックスしたラビオリをプラスして、甘みと滋養を感じる仕上がり。主菜のひとつ《仔牛のミラノ風揚げ/チェリートマト・サルサ/レモン・ガーリックマヨネーズ》は、多層的な味わいに圧倒される一品です。ディナーはフレンチで、オードブルからデザートに至る、目にも美味しいフルコースは、どの料理も驚きに満ちた味わいです。

バカンスのリラックスタイムにお酒は欠かせません。1階には、礁溪地区唯一の清酒バー「和 Harmony」があり、12種類の日本酒をはじめ、ウイスキー、クラフトビール、簡単なおつまみがいただけて、心地良い酔いが得られます。

パブリックスペースには、他にフィットネスジム、プレイルーム、ティールーム、館内で必要となるものなどが買えるショップを完備。

「呆水温泉」の周辺には観光スポットも多数。五峰旗瀑布までは約30分、抹茶山も必見のスポットです。海を見るにも、約30分で烏石港へ到着。ここから龜山島を眺めたり、濱海公路へ出て、基隆まで足を伸ばしてみても。日帰りでも、ロングステイでも…「呆水温泉」の滞在は、旅を豊かなものにしてくれること間違いなしです。週末の予約は争奪戦の様相ゆえ、計画はお早めに。


◆呆水温泉
住所:宜蘭縣礁溪鄉五峰路89-6號
電話:+886-3-988-3566
FB:呆水溫泉Sui Spring Retreat & SPA

情報提供元: 旅色プラス