ーなるほど、個室のみですとスタッフ的にも負担は軽くなりますよね?清重「はい、個室のみですのでチェックインする回数も少なく、スタッフ(自分と妻)の負担がかなり軽減されています。 現在の最大収容人数は13人なのですが、許可申請ではドミ対応もできるように19人までの許可はもらっています。またお部屋のドアもドミトリーにも対応できる仕様になっていますので、今後の状況次第ではドミトリーを作るかもしれません。当初は4ベッドルームは個室として使ってお客さんの入りが悪ければドミトリーへ変更しようと考えていたのですが、思っていた以上に個室としての需要が多いです。」
ー遊山ゲストハウスとアネックスで、それぞれに宿泊されるお客様の客層に違う傾向はありますか?清重「アネックスは本館と比べてバックパッカー率は低く、スーツケース引いた方が多いです。ファミリーが多いので年齢層も高いです。旅館やホテルを泊り歩いている方も多く、ゲストハウスの方とは違う感覚でこられる方が多いので、本館と比べるとお客様の要求レベルが高いです。本館ではこれくらいでもいいか、、、という事が別館では大きなマイナスになったりと、お客様の層の違いはとても勉強になっています。」
ー清重さんとしては、お客様に対し2つの宿の使い分けのご提案がありますか?清重「遊山ゲストハウスは1人でふらっと、アネックスは家族やグループ、カップルでのんびりと、といったところでしょうか。常連さんにもそのように使い分けている方がいらっしゃいます。 」
ー両宿のホスピタリティーは過剰さがなく、それでいて不足が無い、宿泊者との距離感をお客に合わせて適度に調整してくれる。それが心地よいと評判ですが、宿のポリシーがあれば教えて下さい。清重「ありがとうございます!まさしくおっしゃるような感じのホスピタリティーを目指しています!宿のポリシーは、本当にシンプルなんですが、安くて、安心してゆっくり寝られる場所にすることです。こんな感じでさっぱりしているので、思いっきり出会いを求めている学生さんからは『物足りない』という声もたまにいただきます(笑)。 」
ーなるほど。(笑) 差し支えなければ、アネックスの8月度稼働率を概ねで構いませんので教えて下さい。清重「アネックスの8月の客室稼働率は95%でした。」
ーいくら8月とはいえ、奈良で95%はお見事ですね。やはり1番人気は、スーペリアルームでしょうか?2名宿泊でもお得感が高くコスパの良い値段設定だと思うのですが?清重「はい、海外のお客様のリアクションが一番いいのがスーペリアルームですね。縁側ともなる廊下があり、昔ながらのガラス窓から前庭と池を眺めることができます。ゲストハウス価格で旅館の雰囲気を楽しめるという事で人気があります。ただ、マイナス点は大通り沿いのため、暴走族がうるさいということは稀にあります(笑)。」
ーこのスーペリアルーム8畳にはフルサイズの床の間がありますし、実際には10畳程度あり、戸を開けてお庭が見渡せる状態にすると、体感ではそれ以上の広さがありますよね。清重「値段設定は本当に難しいですね。今は1号店である本館をご利用頂くお客様のとの属性の違いに戸惑っている部分もありまして、もう少し値段を上げてもバスタオルや歯ブラシなど最低限のアメニティーはつけてほしいというご要望もあります。現在検討中です。」