リーガロイヤルホテル(大阪)は、IHGホテルズ&リゾーツのコレクションブランド「ヴィニェット コレクション」に4月1日に日本で初めて加盟する。開業90周年を迎えた1月16日、発表した。

同日に「リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション」に名称を変更する。2024年6月30日からはIHGのチャネル経由で予約が可能となり、IHGワンリワーズ会員向けの特典も提供している。海外に拠点を持たないホテルとして、予約網の整備を課題としていた。

リーガロイヤルホテル(大阪)は、1935年に新大阪ホテルとしてオープンし、日本で始めて冷房を導入したホテルとしても知られている。1965年に現在の場所に移転し、新聞でホテル名を公募し、9万通の中から大阪ロイヤルホテルを選んだ。1973年に新館(現イーストウィング)をオープンしている。

ロイヤルホテルは2023年1月、カナダの大手生命保険グループであるサン・ライフ・ファイナンシャル傘下のベントール・グリーンオークと資本業務提携の上、リーガロイヤルホテル(大阪)の信託受益権などの譲渡に合意していた。ベントール・グリーンオーク・グループは、日本国内で不動産関連に約8,000億円を投資し、今後3,000億円以上のホテルアセットへの投資を見込んでいる。ロイヤルホテルは優先的にオペレーター契約を締結できるとした。

総額135億円を投じて、2024年1月から全客室やロビー、レストラン、ラウンジを対象とした大規模な改装工事を行っており、3月末までに完了を予定している。11月にはメインロビーの改装を完了し、建築家の吉田五十八氏によるデザインを残しつつ、中之島の水や川のデザインも取り入れた。「All Day Dining REMONE」を12月1日に改装オープンし、クラブラウンジを12月17日に開設している。客室数は従来の1,039室から1,001室に減る。

1月16日には、「All Day Dining REMONE」のメニュー内容と料理の提供スタイルを一新した。朝食ブッフェには韓国風巻き寿司の「キンパ」やスイス発祥のシリアル「ビルヒャーミューズリー」などの世界の料理に加え、地元大阪発祥の肉うどんやきつねうどんを追加した。ディナーには大阪名物「串カツ」も提供する。全時間帯でビーガンメニューを用意する。ランチ&ティータイムはランチ&スイーツビュッフェ、スイーツビュッフェの2種類、ディナータイムにはセミビュッフェに提供方法を改めた。

2月5日からは文化教室「エコール ド ロイヤル」で、宿泊者向け「インバウンド向けアクティビティ」を開催する。伝統工芸や生け花、書道など各分野の専任講師による指導のもとで、体験できる。4月1日には宿泊部のユニフォームを、世界的なファッションデザイナーのコシノジュンコ氏が手掛けた新たなデザインに一新する。

「ヴィニェット コレクション」のブランドコミットメント、「ポジティブな変化を導く」と「思い出に残るリチュアル」では、地域の支援を必要とする子どもたちの門出に、ホテルでテーブルマナーを学ぶプログラムを計画しているほか、自動演奏機能付きピアノによってチェックイン時にロビーで流れる音楽を選べる仕掛けを導入する。

多くの客室と宴会場を有するフルサービスホテルであることから、大阪・関西万博に関連したMICE需要の獲得や、外国人の知名度向上も見込んでいる。万博関連ではすでに下見を受け入れていることや、万博に合わせた一般宴会の問い合わせを受けていることから、受注は今後本格化するとの見通しを示した。すでに平均客室単価は5,000円以上伸び、万博開幕の4月に向けて1万円以上の上昇が見込まれるという。ロイヤルホテル全体の2024年4月〜9月期の外国人宿泊者比率は42.1%、平均客室単価は16,137円とコロナ前を超える水準となっている。

IHGホテルズ&リゾーツは現在、日本で47軒のホテルを展開しており、このうち17軒がラグジュアリー&ライフスタイルカテゴリのホテルで、今後同カテゴリの7軒を含む、16軒のホテルを開業する。リーガロイヤルホテル(大阪)は、王室や海外の要人、VIPに親しまれた歴史あるホテルで、唯一無二のユニークな存在であるとした。

情報提供元: Traicy
記事名:「 リーガロイヤルホテル(大阪)、「ヴィニェット コレクション」に4月1日加盟 コシノジュンコ氏デザインの新制服も