JR東日本は2月18日、千葉県の房総エリアなどで3月13日のダイヤ改正に合わせて運行を開始する新型車両「E131系」を幕張車両センターで公開した。



E131系は3月13日のダイヤ改正以降、内房線の木更津〜安房鴨川間、外房線の上総一ノ宮〜安房鴨川間、鹿島線の佐原〜鹿島神宮間で運行開始予定。基本編成は動力車1両、付随車1両(1M1T)の2両で12本が新造投入され、現行の209系2000・2100番台を一部置き換える。営業時は2両または4両編成で運用し、半自動ドア・ワンマン運転にも対応する。現行の209系2000・2100番台は京浜東北線などからの転用車両のため、房総地区用の新造車両投入は1969年に登場した113系以来、約50年ぶりとなる(E235系1000番台は横須賀・総武快速線用のため除く)。





側面には、房総の海をイメージした水色と、菜の花の色をイメージした黄色の帯が伸びる。209系2000・2100番台と同様の配色パターンだが、新型車両の新鮮なイメージを演出するため、より明るい色合いとなっている。正面には貫通扉を設け、その周りに房総の海の波しぶきをイメージした水玉模様をあしらった。





車内のシートも外観デザインと同様、座面は青、背もたれは黄色のカラーリング。各車両に2箇所ずつセミクロス(ボックス)シートが設けられた。幅2,950ミリの拡幅車体が採用されているため、座席幅も209系2000・2100番台と比べて10ミリ拡大。車端部には車椅子などに対応するフリースペースが設けられたほか、トイレも大型化されバリアフリー対応となっている。



車内での運行情報等はこれまでLEDによる文字表示で提供していたところ、E131系では17インチLCD(液晶ディスプレイ)を一部のドア上に設置。情報提供を充実化させる。





性能面においては、消費電力を抑制できるSiC(炭化ケイ素)半導体素子が主回路機器に採用されており、環境性能が向上している。また、ワンマン運転時の安全性向上のため、ドアの外側にカメラを設置。運転士が車内モニターで乗客の乗降を確認できるようになっている。このほか、R11・R12編成には、走行しながら線路設備の状態を遠隔監視できるモニタリング機能が搭載される。



運行開始に先立ち、3月には勝浦、館山、潮来の3駅において車両展示会が開催される。勝浦駅では3月2日午後1時30分から2時30分まで、館山駅では3日午後1時から2時まで、潮来駅では6日午後1時30分から2時30分まで。入場無料。





▲房総の海の波しぶきをイメージした水玉模様

▲下り方 クモハE131

▲上り方 クハE130

▲クモハE131車内 フリースペース付近

▲クハE130車内。フリースペースに加え、車椅子対応トイレを設置

▲セミクロスシート

▲シートモケット

▲情報提供用LCD。各車両4箇所に設置

▲車椅子対応トイレ

▲運転台(クモハE131)

▲ワンマン運転時の乗降確認用モニター

▲行先表示器 駅名対照表
情報提供元: Traicy
記事名:「 房総地区に今春投入のE131系が公開 209系一部置き換えへ