東京地下鉄(東京メトロ)は、銀座線の5駅をリニューアルした。
2012年から進行中の銀座線の全線リニューアルプロジェクトの一環。東京メトロは同路線の全19駅について、エリアごとにデザインコンセプトを行い、改装を進めている。これまでに神田、末広町、上野広小路、上野、稲荷町、田原町、浅草の7駅の改装が完了しており、今般、日本橋、京橋、銀座、青山一丁目、外苑前について、多機能トイレやエレベーターなどのバリアフリー設備やホームドア整備を含めたリニューアルを実施した。
日本橋駅のデザインコンセプトは「橋の街」。江戸時代から続く日本橋の歴史を伝え、にぎわいと活気が感じられる空間を演出した。ホーム壁面のアーチや壁天井の木調の仕上げが、かつての江戸の日本橋を表現している。
京橋駅のデザインコンセプトは「時のギャラリー」。歴史的建造物や美術骨董品のギャラリーが残る近代的な街、歴史と近代が共生する街のイメージを表現した。京橋は東京における「ガス灯発祥の地」とされていることから、駅の柱の照明はガス灯をイメージ。温もりのある落ち着いた空間を演出する。
銀座駅のデザインコンセプトは「憧れの街」。上品さ、優雅さ、高級感を表現するため、明るさや洗練さを併せ持った空間を演出している。銀座線のホーム側壁には一面に古き良き銀座の町並みを描き、電車を待ちながら銀座の歴史を感じられるようにした。
外苑前駅のデザインコンセプトは「スポーツの杜」。駅全体に、「神宮外苑に集う人々の中に、爽やかさを感じるデザイン」を取り入れた。神宮球場方面改札の天井には陸上のトラックをモチーフとしたラインを施し、スポーツの軽やかさを演出している。
青山一丁目駅のデザインコンセプトは「優雅な街並み」。桜並木の気品ある街並みをモチーフとしたデザインを取り入れ、優雅さが感じられる空間を演出した。床は石畳を表現し、柱は桜の木肌を模した艶があるデザインになっている。(写真︰東京メトロ提供(銀座駅を除く))