エアアジアXは、事業を再編し資本を調達するため、事業再建計画を発表した。人員の削減や減給も実施するものの、多くの雇用を維持したい考え。
エアアジアXは国境の封鎖に伴い、全便の運航を停止しており、通常の状態への回復が見込めない状況にあり、契約上の債務不履行による清算のリスクに直面している。大規模な債務の再編と再交渉が、新たな資本調達の前提条件になるとしている。
再建計画によると、将来の営業キャッシュフローから持続可能な債務構造を実現するため、無担保債権者などへの債権放棄を求めている。路線網の合理化や機材の適正化、従業員数の最適化などの事業計画の見直し、ビジネスパートナーとの再建後の事業計画を反映した契約などの締結、顧客に対する有効期限を延長したトラベル・クレジットの提供といった内容も含まれている。認可を取得の後、今後数ヶ月以内で計画の実行に移る。
エアアジアXは13年間、中距離LCCのマーケットリーダーとして、旅行・観光産業の雇用を促進し、マレーシアの成長に貢献してきたとしている。2ヶ月にわたって主要債権者と交渉し、支持の度合いは様々であるものの、全ての債権者が航空事業の継続を強く支持しているとしている。
乗り放題券「エアアジアX・アンリミテッド・パス」保有者を含む予約者に対し、トラベル・クレジットでの返金を行うことのみが記載されており、振り込み等での返金については行われない見通し。
新たに、2012年からエアアジアXの取締役を務める、公認会計士のダト・リム・キアン・オン氏を副会長に起用し、再建を主導する。