キャセイパシフィック航空は、新たな最高経営責任者(CEO)とカスタマー&コマース最高責任者が8月19日付けで就任したと発表した。
8月16日にルパート・ホッグCEOとポール・ルーカスタマー&コマース最高責任者が辞任したことを受けたもので、CEOにはオーガスタス・タン氏、カスタマー&コマース最高責任者にはロナルド・ラム氏が就任した。ロナルド・ラム氏は香港エクスプレス航空の完全子会社化に伴い、同社のCEOに7月に就任したばかりで、後任が決まるまで兼任する。
オーガスタス・タン氏は、1982年にキャセイパシフィック航空に入社。香港ドラゴン航空の経営企画・国際業務部門のゼネラルマネージャー、キャセイパシフィック航空の事業改善部門のゼネラルマネージャーを経て、経営企画取締役、企業開発取締役、業務執行取締役、香港エアクラフト・エンジニアリング(HAECO)のCEOを歴任した。
ロナルド・ラム氏は、1996年にキャセイパシフィック航空に入社。スリランカ&モルディブ支店長、貨物セールス&マーケティング部門マネージャー、セールス&流通部門ゼネラルマネージャー、情報管理部門ゼネラルマネージャーなどを務めた。今年7月には、香港エクスプレス航空のCEOに就任している。
辞任したルパート・ホッグ氏は、「過去3年にわたってキャセイパシフィックグループのリーダーをつとめたことを光栄に思います。今後も香港が引き続きアジアを代表する航空輸送拠点として重要な地位にあることは変わらないと確信しています。この数週間にキャセイパシフィックが直面した困難な状況を考え、ポールと私は会社のリーダーとして責任を取るべきであると判断しました」と述べている。
ジョン・スローサー会長は、「最近の出来事はキャセイパシフィックの安全運航に対する姿勢に疑問を抱かせ、キャセイパシフィックの評判とブランドは厳しい圧力にさらされました。常に安全を最優先にしてきた私どもにとって、残念なことです。私どもは経営陣を一新することで信頼を回復し、前進していくのが適切であると判断しました。キャセイパシフィックは基本法に記された一国二制度のもとでの香港を全面的に支持するとともに、香港の未来は明るいものだと確信しています」とした。