フランス政府は、フランス国内を出発するフライトを対象に環境保護を目的とした税金を、2020年から新たに課す方針を決めた。
フランス国内とEU域内のエコノミークラスは1.5ユーロ、ビジネスクラスは9ユーロ。EU域外へのエコノミークラスでは3ユーロ、ビジネスクラスは18ユーロとなる。1億8,200ユーロの税収が見込まれ、鉄道などの環境負荷が少ないインフラの整備に充てる。
EU域内では、大手航空会社と格安航空会社(LCC)間の競争が激しさを増しており、特にフランスを拠点とするエールフランス航空にとって、競争力を失う可能性もある。
エールフランス航空は同日、導入に反対する声明を発表し、「国内GDPの1.1%を占める同社の競争力を著しく低下させる」と激しく非難した。年間6,000万ユーロ以上の追加費用がかかるほか、2018年に1億8,000万ユーロの損失を計上したフランス国内線にも影響が及びかねないとした。さらに、徴収した税金を陸上輸送などの競争力のある輸送手段の発展に充てることについても、「一層理解ができない」とした上で、二酸化炭素排出量削減に向けた取り組みを進めていることを強調した、