AIRDO(エア・ドゥ)は機内安全ビデオを刷新し、12月20日の就航20周年に合わせて放映を開始する。
ビデオは、同日から新制服を着用する客室乗務員による案内の後、機内の安全や緊急時に対応について説明するもので、本編部分は国内の航空会社として初めて、フルCGを採用した。長さは4分13秒。
近年の国内での航空事故による緊急脱出の際、荷物を持って脱出する人や脱出後に機体付近に長く留まる人が多いことが課題になっていることを受け、「手荷物は持たないこと」、「脱出後、飛行機から速やかに離れること」をはじめとした、緊急時の案内をわかりやすく伝えることを重点に置き、内容の7割を緊急時の説明に充てた。
CGの採用によって、”状態を起こして腕を真っ直ぐ前に伸ばす”という緊急脱出の際にスライドを滑る姿勢を360度映像、”通路などに手荷物を置かない”ということも、手荷物の色を視認性の高い色にすることなどで強調することができたという。これまでは日本語のナレーションと英語の字幕だったものを、日本語・英語ともに音声と字幕に変更し、字幕のサイズはこれまでの1.2倍とすることで視認性も高めた。
この他にも、救命胴衣の着用方法や座席位置に応じて救命胴衣を膨らませる場所が違うこと、酸素マスクは”強く引く””鼻と口を覆う”ことなど、細かい部分のわかりやすさにもこだわった。一方で、手荷物の収納場面では、荷物のタグにマスコットキャラクターの「ベア・ドゥ」が登場するなど、遊び心も加えている。
3月頃から刷新に向けた活動を開始して、コンセプトなどを客室部を中心となり、整備部などの関連部署、乗務員以外の全社員を対象とした、社内講座の「出前講座」に参加した社員の意見を交えて決めていった。当初は「北海道の動物」といったアイデアもあったというものの、シートベルトや酸素マスクなどの非常設備の案内には、人間であるほうがより伝わることから、フルCGの案が採用されたという。