TEXT●竹岡圭(TAKEOKA Kei)
あのカテゴリーって、ルノーカングーの独擅場だったじゃないですか。というのも、ライバルがまったく存在しなかったから仕方なかったんだと思うんですけど、そこにプジョー・リフターやシトロエン・ベルランゴが一挙にやってきた! とはいえこの2台は双子ちゃんですけどね。
度肝を抜かれたのは、あのインテリアです。フロントのセンターの天井にスケルトンのセルロイドのような荷物入れって! ここにこんなのつけちゃうの?ってかなりビックリさせられました。でもよ~く考えると、あれって電車の網棚みたいなもので、下から見た時に透けて見えるから置き忘れることもなく、そして運転席からヒョイッと手が届くから、いつも助手席に置いている荷物を置くことができるんです。
助手席に人を乗せている時って、そういった荷物を後席に置くしかなくなるわけで、でもベルランゴのような広いクルマだとそこにはヒョイッと手が届かなくなるわけで...。なかなか考えらた、そしてオシャレなシステムだと思うんですよね。
他にもサンバイザーの上にも荷物入れがありますが、これもサンバイザー下ろすと穴が開いていて下から見えるし、後部座席の天井の荷物入れも、室内側から見ると引き違い戸棚ですが、ラゲッジスペース側からはガバッと開くので見渡せるしと、入れっぱなしで忘れることがないようにと気遣われているのが伝わってくるんですよ。それをオシャレに魅せちゃうところが、さすがはフランス車ですよね。
レネゲードってね、丸目でかわいくて大好きなんですが、正直。ホントに誤解を恐れずに正直言っちゃいますよ。ガソリンモデルだと、あのちょっとした振動とかがどうしても気になっちゃってたんです。
でもこれが4×eモデルになっちゃった途端、一掃されちゃったわけですよ。これってすごくないですか! まさに電池とモーターとミッションのマジックなわけですが、私にとってネガティブ要素だったものが、まったくなくなっちゃったんです。正直本気で欲しくなっちゃってたりもして。
でもネ、ウチはマンションなんですよ。もちろんPHVだから充電できなくても走れるのは承知の上の話です。でもやっぱりPHVですから充電できた方が断然うまみがあると思うんですよね。でも、たまたま充電できるハイブリッド車と考えれば、なくはないのか...とかね。いろいろ考えちゃうわけです。
しかもね、コネクティビティ系統もスマホに上手く繋がるようになったから、使いにくさも一掃されちゃって、うん、かなりいいかも。オフロードで走ったら、ちょっと本気で悩んじゃうかもネ。
ごめんなさいねぇ。前にもディフェンダーのこと書きましたけど、マジで気に入っちゃってるんだから仕方ないんです。そこはあきらめていただきたいっ!
カッコカワイイデザイン、無骨をオシャレに昇華させたインテリア、レンジローバーのごとく乗り心地もよく、居心地もよく、でもレンジローバーを、いやディスカバリーを上回る走破性の高さ。そして、レンジローバーをベースにしたから開発費が抑えられというお値段。どこを取っても言うことナシなんです。
とはいえ、我が家には1995mmの全幅が収まる車庫はないし、そういう方も多いと思います。でもね、まだ乗っていないけれど、あのショートボディの方、ディフェンダー90のディーゼルエンジンモデルなんて入ってきた日には、欲しい、欲しい、欲しい。どこかに車庫を借りてでも欲しい!と思うくらい欲しいんですよ本当に。
でもね、我が家の周りにはどこかに借りる車庫さえないことに気が付きました。これってヒョッとして?! 手に入らないからこそ、入れられないからこそ、いつまでも憧れられるっていう感じなのかもしれませんね。手にできる方がうらやましい限りです...。
同じ理由で手に入れられる状況にある方には、さすがはスポーツカーメーカーが作ったEVは、初物でも全然違うよね!と思えた、ポルシェタイカンも推したい気持ちです!
『2020年の推しカー』は毎日更新です!
いよいよ2020年もラストスパート! ということで、今年(2019年12月〜2020年11月)に発表・発売されたクルマ(マイナーチェンジ・一部改良・追加モデルなどすべて含みます)のなかから、「他人はどうかわからないが、個人的に大好きだ!」という"推しカー”を3台、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに!