ブリヂストンは、2018年に開始した熊本市での実証試験において、熊本大学のバス型EVへの知見と同社のタイヤ開発の技術を組み合わせることで、タイヤの転がり抵抗の低減が回生エネルギーの増加に繋がり、電費削減が可能となることを確認している。
今回開発したプロトタイプは、バス型EV運用時のトータルコスト削減を目的として、専用タイヤに求められる性能を追求したタイヤだ。新しい溝形状の採用により、これまでの路線バス用のタイヤと比べて、摩耗ライフを維持しながらウェット・雪上路面でのトラクション性能を向上させ、転がり抵抗を20%低減することで、バス型EVの走行に必要な電気エネルギーを10%削減することが可能となり、1年間で約50千円の電費削減によるコスト削減効果が期待できる。
今後、2020年10月に開始した横浜市での実証実験の場等を活用し、コスト削減効果の確認に加えてバス型EV特有の車両制御とタイヤのマッチングについての評価を行い、普及実現に向けての検証を推進する。