このクルマの心臓部はベントレーの4.0ℓV8ツインターボエンジンで、最高出力は550PS(404kW)。ツインスクロールターボの恩恵を活かし、2000rpmに達する直前に770Nmという最大トルクを発生する。
ツインスクロールターボは、タービンハウジング内に独立する2つのパラレルフローチャンネルを備えているため、低速域から強大なトルクを発生させることができる。 ツインスクロールターボをエンジンのV字内側に搭載し、エンジンからターボチャージャーへの排ガスの移動距離を最小限に抑えることで、素早いレスポンスと高効率を実現した。
このV8エンジンでは燃費性能を最大限に引き出すため、エンジン低負荷時、つまりトルクが235Nm未満で、エンジン速度が3000rpm未満の場合、8気筒のうち4気筒が休止する。気筒休止は約20ミリ秒という瞬きの10分の1の時間で行われるため、乗員が気づくことはないという。
またW12モデルより100kg軽量なフライングスパーV8は、俊敏性と応答性が一段と向上し、V8ならではの走り味をもたらす。V8モデルには最新のパワートレインとシャシーが採用され、アダプティブエアサスペンション、トルクベクタリング・バイ・ブレーキ、ドライブダイナミクスコントロール、電動ステアリングなどが標準装備される。
新型フライングスパーの大胆なエクステリアデザインには、一目でベントレーと分かる新たなビジョンが息づいているという。第2世代よりもホイールベースが130mm長くなった新型フライングスパーは存在感が向上し、側面全体の流れるようなラインが骨太な逞しさを醸し出す。
エクステリアカラーには、フライングスパーV8のキャラクターとボディラインを引き立てるために選び抜かれた7色を標準設定。60色以上の豊富なオプションカラーから選択することも、マリナーに自分だけのエクステリアカラーをオーダーすることも可能だ。
インテリアにはベントレーの職人技が惜しみなく注ぎ込まれ、極上のラグジュアリーとイノベーションが盛り込まれたモダンな空間を作り上げられている。
新型フライングスパーV8にも、業界初となったベントレーローテーションディスプレイを搭載可能だ。エンジンスタートボタンを押すと、ダッシュボード中央のウッドパネルが回転して12.3インチのタッチスクリーンが現れ、カスタマイズ可能な3種類のウィンドウがタイル表示される。ローテーションディスプレイをさらに回転させると、2つ目の面にはエレガントなアナログメーターが3つ現れる。外気温計とコンパスとクロノメーターです。3つ目の面はシンプルかつシームレスなウッドパネルだ。デジタル表示が一切なくなり、周囲との一体感が増す。
すべてのフライングスパーは、高級自動車メーカー初のカーボンニュートラル工場であるクルー本社で製造される。日本でのメーカー希望小売価格は2212万1000円(10%消費税込み)となる。注文は現在受付中であり、納車開始は欧州および英国で2020年末頃、日本では2021年第2四半期頃を予定されている。