REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)
PHOTO●星野耕作(HOSHINO Kousaku)/山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
MOVIE●倉田昌幸(KURATA Masayuki)
バイクに乗るとき、普段は何気なくアクセル操作をしていると思いますが、今回はあらためてスロットルグリップの握り方や操作方法にこだわってみましょう。
バイクに慣れていない、あるいは怖いと思うとスロットルに力を入れて鷲づかみしてしまうものです。でも、ガッチリ握ってしまうと、かえって“ガバ開け”など雑な操作になりやすく、繊細な操作をしづらくなります。
以前にもスロットルは「斜め握り」が良いという話をしましたが、加えて指使いのコツをひとつ。スロットルを開けるときは、小指から薬指、中指、人差し指の順番で、手繰り寄せるようにするとスムーズで繊細な操作が可能になります。全体的には軽くふんわりとグリップを握りますが、その中でも一番強く握っているのは小指です。それはモノを握る動作の中心は小指だからです。小指を意識するのはゴルフや剣道でも同じらしいですね。あくまでもイメージではありますが、小指から順に手繰り寄せるようにすると柔らかい動きになり、ドンツキも解消されやすいはずです。
昔からスロットルワークでは「ドアノブを捻るように」という言い方がありますが、これはスロットルを包み込む、あるいは縦に握るイメージに近くなります。通常、丸い形のドアノブはドアにくっ付いているため、鉄棒を掴むようには握れないからです。実際にやってみれば分かりますが、スロットルを開けるときは手首を返す動作ではなく、前腕の筋肉を使って手首を捻る動作に近くなるはずです。これに前述の小指から手繰り寄せる動作を加えことで、よりスムーズで繊細なスロットルワークが可能になるはずです。ぜひ試してみてください。