豊橋市は、2019年7月1日に「豊橋からSDGsで世界と未来につなぐ水と緑の地域づくり」により、国(内閣府)の「SDGs未来都市」に選ばれた。環境対策にも積極的に取り組んでおり、二酸化炭素の排出がなく、環境に優しい電気自動車をはじめとした次世代自動車の普及を促進している。また同市は、電気自動車や外部給電器等を購入する際の補助金を設定しているほか、公共施設にEV用急速充電施設やEV等の自動車用の普通充電施設を設置(19箇所)するなど、EV普及促進に積極的に取り組んでいる。
一方、日産自動車は、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいる。また「ブルー・スイッチ」活動の推進を通じて、温暖化対策、防災・減災、エネルギーマネジメント、観光、過疎化などの地域課題の解決に取り組み、SDGsの達成に貢献している。
日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」活動の取り組みとSDGs達成への貢献、そして、豊橋市によるSDGsの推進、環境および防災対策など、双方の取り組みに互いが賛同し、このたび同協定の締結を行う運びとなった。電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要は以下のとおり。
【協定の概要】
・豊橋市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所に、東愛知日産自動車の店舗に配備している電気自動車「日産リーフ」を無償で貸与する。
・豊橋市、東愛知日産自動車、日産自動車の協力により電気自動車からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。
・豊橋市および東愛知日産自動車、日産自動車は、平常時も電気自動車の普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
日産自動車は、人々の生活を豊かに、というビジョンのもと、「ニッサン インテリジェント モビリティ」を推進し、独自性にあふれ、革新的なクルマやサービスをお届けするとともに、「ゼロ・エミッション(排出ガスゼロ)」「ゼロ・フェイタリティ(交通事故による死亡・重傷者数ゼロ)」に取り組んでいる。そして「ブルー・スイッチ」の推進に加え、電気自動車というクルマの販売にとどまらず、EVがもたらす豊かな生活の実現、そしてEVが成し得る社会変革のために、EVの生み出す新たな価値を世界に発信し続け、よりよい社会づくりへの貢献を目指している。
今回の「災害連携協定」も、日産の「ブルー・スイッチ」活動に基づくもので、日産自動車が締結した自治体・企業との災害連携協定としては全国で48件目。愛知県では初の協定締結となる。
豊橋市と日産自動車は、今後もこの協定締結を機に、環境および防災対策を強化し、電気自動車を活用した災害に強いまちづくりを推進していく。そして、電気自動車の普及を通じた地域課題の解決に向けて、さらに連携を強化していく方針だ。