プジョーのCセグハッチバックであり最量販モデルである308は、306時代から根強い人気に支えられている。Motor-FanTECHの会員の方々にも多くのオーナーがいる。そのオーナーにアンケートを実施。オーナーだからこそわかる燃費、不満、よいところをみてみよう。今回は、12名のオーナーが回答を寄せてくれた。

現行型(2代目T9)2013年〜

 現行型は308としては2代目となる。プラットフォームは、PSAのEMP2。登場は2013年(国内発売は2014年から)だ。ボディ形状は5ドアハッチバックとSW(ワゴン)。市場によっては4ドアセダンもラインアップするが、日本はHBとSWだ。


 エンジンは、ガソリン(1.2ℓ直3ターボ/1.6ℓ直4ターボ)、ディーゼル(1.5ℓ直4/2.0ℓ直4)である。トランスミッションは、前期型は6速AT、2018年からはアイシン・エィ・ダブリュ製8速ATと組み合わせる。

2017年式 GT BLUE HDi「決して固くなくストローク豊かでしっかり踏ん張る乗り心地」

ニックネーム:紅の猫 年式グレード:2017年GT BLUE HDi 性別:男性(60代~) 居住地域:富山県

排気量:2000cc トランスミッション:AT


平均燃費:15.8km/ℓ


長所:ディーゼルがもたらすトルク感あふれる加速。決して固くなくストローク豊かでしっかり踏ん張る乗り心地。信頼できるブレーキ。


短所:シートはよくできているが、足元の狭い後席。室内は静かだが、車外に響くエンジン音。




評価


外観:★★★★☆


室内:★★★★☆ 


走行性能:★★★★★ 


燃費性能:★★★★☆ 


装備:★★★☆☆ マイナー前なのでアクセサリー表示が日本語ではない


満足度:★★★★☆ 


このクルマの購入を検討している人にひと言


「マイナー前のディーゼル1.6ℓの車内はディーゼル2.0ℓとはっきり差別化が図られていてチープさが出ていたが、現行はその差がなくなっているので1.5ℓディーゼルで必要十分かと」

2017年式Allure「良い、悪いではなく好きか嫌いかで選ぶクルマ」

ニックネーム:村中 豊拓 年式グレード:2017年 性別:男性(40代) 居住地域:大阪府

排気量:1200cc トランスミッション:AT


平均燃費:14.8km/ℓ(高速6割 市街地4割)


長所:奇をてらった感じがなく比較的オーソドックスなデザイン。程よい硬さでスムーズなサスペンション。低中速のトルク感と好燃費。


短所:小径ステアリングと逆回転のタコメーター。細部の造りがやや雑(特に内装)。タッチ式のエアコン操作部。




評価


外観:★★★★☆ 無難なデザインで飽きないです。


室内:★★★☆☆ ダッシュ周りと小径ステアリング以外は〇


走行性能:★★★★☆ トルク感とスムーズな乗り味はなかなかです。


燃費性能:★★★★☆ 想像以上、ハイオク仕様が減点1点


装備:★★★☆☆ 最新車には劣りますが、特に不便は感じません。


満足度:★★★★☆ 登録済の車両を安く購入できたので、満足しています。


このクルマの購入を検討している人にひと言


「プレミアムブランドのような扱いをされてる昨今のプジョーですが、それを期待して購入されるとハズレかもです。良い、悪いではなく好きか嫌いかで選ぶクルマ。個人的にはインパネとステアリングデザインを現行シトロエン風にして欲しい」

2017年式/GTI 270 by peugeot sport「この動力性能でこんなに見た目普通のクルマは魅力」

ニックネーム:サキッポ 年式グレード:2017/GTI 270 by peugeot sport 性別:男性(50代) 居住地域:静岡県

排気量:1600cc トランスミッション:MT


平均燃費:8.5km/ℓ(妻の買い物に9割、走行会に1割)


長所:ターボの割に上まで良く回る。脚周りは、乗り心地が良いのにサーキットでもそこそこ行ける。


短所:操作系すべてが軽く、クルマの状況がつかみにくい。




評価


外観:★★★★★ 見た目が普通なので冠婚葬祭で恥ずかしくない。


室内:★★★☆☆ ほとんどの操作が液晶パネルなので直感的な操作が出来ない。


走行性能:★★★★★ 充分です。


燃費性能:★★☆☆☆ こんなものだと思ってました。


装備:★★★☆☆ 


満足度:★★★★★ 決して安くはありませんが、この動力性能でこんなに見た目普通のクルマは魅力です。


このクルマの購入を検討している人にひと言


「余り売れてなさそうなので、いつ販売打ち切りになるか解りません。検討している方はお早めに」

2016年式 SW Allure「大変良くできた実用的な現代のフランス車」

ニックネーム:Akihiro 年式グレード:2016年式/Allure 性別:男性(50代) 居住地域:大阪府

排気量:1600cc トランスミッション:AT


平均燃費:18.9km/ℓ(年に数回高速で1000km超えするのが伸びている理由、自宅近所(郊外渋滞殆なし)だと、16km/ℓぐらい)


長所:トルクフル且つ低燃費な素晴らしいディーゼルエンジン。フランス車にしては細部まで徹底してネガ潰しを行なったような全体的な作りの良さ。ボディ、脚周りのしっかりさがもたらすハンドリングの良さ。


短所:エンジンブレーキがかかる時のディーゼルエンジンならではの負荷が強すぎる(エンブレに限っては、ガソリンエンジンでAL4の方がスムーズで良かった)。シート(プジョー車のシートは全体的に少し固めかな)。長年フランス車を乗ってきた者にとっては、もう少し緩いところがあっても良いのにと感じてしまう。




評価


外観:★★★★☆ フランス車にしては、まあ普通 私はSUVが好きではなく、ワゴン派なので、地味ですがそれなりに気に入っています


室内:★★★☆☆ 小さめのハンドルの短所は、長距離で疲れるところ デザインは良いが、長距離の場合は普通の経のハンドルの方が楽だと思う


走行性能:★★★★★ 私はシトロエン的な乗り心地のほうが好みだが、これはこれで申し分ない


燃費性能:★★★★★ 高速だと、ガンガン走っても24km/ℓぐらい伸びる


装備:★★☆☆☆ 無理して装備されているところでの不具合は仕方ないにしても、他に選択肢がなかった某国産メーカーのナビのセンスと性能が良くない


満足度:★★★★★ 大変良くできた実用的な現代のフランス車、充分フランス車の奥行きの深さ、良さを堪能できる


このクルマの購入を検討している人にひと言


「私は若い頃からシトロエン車とプジョー車を乗り継いできて、どちらかといえばシトロエン派でしたが、この308はシトロエン車(あの優しい感じで)でなくとも、プジョーの個性がはっきりしていて、フランス車の良さが最大限に感じられる素晴らしい車だと思います」

2019年式 GT Line Blue HDi Black Edition「これまで乗り慣れた独車では気づかない新鮮な驚きがある」

ニックネーム:Haru 年式グレード:2019年式 / GT Line Blue HDi Black Edition 性別:男性(60代~) 居住地域:愛知県

排気量:1500cc トランスミッション:AT


平均燃費:16.1km/ℓ(市内 100%)


長所:初めての仏車です。これまで乗り慣れた独車では気づかない新鮮な驚きがある。この仏流の合理的直感的な考え方はむしろ日本車に近く、親近感がある。アイドルストップ時にブレーキペダルから足を離すことができる。変速機をNレンジにしてパーキングブレーキをかける。心地よいディーゼル噴射ポンプの噴射および燃焼音。


短所:骨格の構造上やむを得ないが、サイドウィンドウに対してフロントウィンドが一段と高い位置に配置されるため、前方視界が制約される。Daylight点灯時にリアランプも点灯する。Bluetooth接続時に音楽ソースが都度リセットされてしまう。リヤ側のUSB端子にも通信機能を持たせてほしい(タッチパネルのソース選択画面には複数のUSBアイコンが表示されるのでおそらく本国は可能?)。




評価


外観:★★★★★ オーソドックスで飽きのこないデザインだがところどころに独車にはない洗練された洒落たデザインを持っている。


室内:★★★★☆ 前席ダッシュボードの小物収納スペースを除けば独車よりデザインが洒落ている。質感もある。


走行性能:★★★★★ 以前乗っていた独車2台よりホイールインチアップされているにもかかわらず明らかにソフトな揺れと路面タッチが印象的


燃費性能:★★★★★ 市街でも15km/ℓ以上走る。コロナ危機のため長距離はまだ試していません。


装備:★★★★★ Android Auto が利用可能になりナビの装着が不要になったのはありがたい。


満足度:★★★★☆ 初期印象は概ね満足しています。今後は信頼性を評価していきたいと思います


このクルマの購入を検討している人にひと言


「是非実車でこの車の良さを確かめることをお薦めします。私は2013年に新車で出たばかりの独車を購入しました。しかし初期の信頼性に欠けた車あったため、故障修理交換の連続でした。新車購入1年後に日本に導入されたこの308を6年経過した今の時期に購入したことは中古ではなく新車を購入するという意味であまり斬新さはないと思っていました。しかし、当初の予想はいい意味で裏切られ、その中身は最新の1.5ディーゼルと8速ATおよび安全装備やConnectivityの技術は進化していました。今後長く乗るにあたり信頼性が確保されていることを期待します」

2017年式 Allure BlueHDi 「猫足+ドイツ足÷2、中層域までのディーゼルのトルク感

ニックネーム:miti 年式グレード:2017年 Allure Blue HDi ハッチバック 性別:男性(50代) 居住地域:東京都

排気量:1600cc トランスミッション:AT


平均燃費:15.0km/ℓ(都内チョイ乗り中心)


長所:軽快でよく回るクリーンディーゼル。ガッチリしたプラットフォーム。シンプルな内装。


短所:よく効くが気を抜くとカックンしがちなブレーキ。純正オプションのナビ。運転支援装備が中途半端。




評価


外観:★★★★☆ 地味だけどよく見るとキレイな造形


室内:★★★★☆ ミニマルな意匠、高級志向ではない、後席はやや狭い


走行性能:★★★★☆ 猫足+ドイツ足÷2、中層域までのディーゼルのトルク感


燃費性能:★★★★☆ 燃費志向で買ったわけではないが軽油の安さはありがたい


装備:★★☆☆☆ 年式によって運転支援装備が異なるので中古購入は注意


満足度:★★★★☆ 好バランス!


このクルマの購入を検討している人にひと言


「モデル末期なので新車で乗るなら今のうち。今後EV化の流れが加速するなか、ディーゼルに乗るのは最後のチャンス?」

2019年式GT Line BlueHDi Black Pack「玄人に響く小型ディーゼルの最新パワートレーン」

ニックネーム:福本 徳 年式グレード:2019/GT Line BlueHDi Black Pack 性別:男性(40代) 居住地域:兵庫県

排気量:1500cc トランスミッション:AT


平均燃費:14.5km/ℓ(市街メイン)


長所:ドライバースポーツパックによる演出と小型ディーゼルのトルク感が絶妙。ブラックパーツで見た目もバッチリ。優れた高速燃費。


短所:やっぱりGTのスポーツサスが欲しくなる。市街地での燃費は普通。




評価


外観:★★★★★ 特別仕様のダーククロームエンブレムが渋い


室内:★★★★☆ もし電動シートが選べたらパーフェクト


走行性能:★★★★☆ バランスは17インチの方が良かったかも


燃費性能:★★★★☆ 


装備:★★★★☆ Android Autoも使えて特に不満無し


満足度:★★★★★ コスパ最高


このクルマの購入を検討している人にひと言


「最大のライバルは、やはりカローラワゴンハイブリッドか。見れば見るほど、もっと売れても良いかと思う。玄人に響く小型ディーゼルの最新パワトレ、このクラスは他に日本では手に入らない」

2016年式 アリュールBlueHDiスペシャルエディション「iCockPitは慣れます」

ニックネーム:プジ夫 年式グレード:2016年式/アリュールBlueHDiスペシャルエディション 性別:男性(50代) 居住地域:東京都

排気量:1.6ℓディーゼル 6AT トランスミッション:AT


平均燃費:16.4km/ℓ(MyPeugeotアプリで記録された1回1㎞以上のトリップの平均値。高速では軽く20km/ℓ台はいきます)


長所:乗り心地とハンドリングのバランスの良さフロントシートの出来が良く、長距離でも疲れない。iCockPitのリヤビューカメラが良く考えられている。


短所:iCockPit、CarPlayの動作がたまに不安定になる(リスタートで直るが)。リヤシートが狭い。




評価


外観:★★★★☆ 派手過ぎず地味過ぎずの趣味の良さ


室内:★★★★☆ 素材の質感高く、しっかり作ってある。収納は少ない。


走行性能:★★★★☆ ディーゼルによる爽快な中間加速と素直なハンドリング。1万km辺りから乗り心地がさらに良くなった


燃費性能:★★★★★ 軽油の安さもあいまって、大満足


装備:★★★★☆ iCockPitは慣れます。ナビはCarPlayで充分


満足度:★★★★★ 総合的に大満足


このクルマの購入を検討している人にひと言


「オーソドックスなスタイル、威張らないデザイン、ストレスのない操縦性、出来の良いシートなど、今の日本車では得難いものがあります。2人でロングドライブの多い方には特におすすめ。ファミリー層ならSWのほうが良いかも」

2016年式 SW Allure「1.2ℓとは思えない快速。ダイレクト感ある6AT。柔らかい乗り心地」

ニックネーム:小徹 年式グレード:2016年式 SW Allure 性別:男性(40代) 居住地域:京都府

排気量:1200cc トランスミッション:AT


平均燃費:14.5km/ℓ(高速道路・郊外の移動が9割)


長所:低めの小径ステアリングの上にメーター類を置くスタイル、意外と体に馴染む。広大なパノラミックグラスルーフ。後席の頭の後ろまでガラスで、乗った人も楽しめる。直進性が高い、静粛性が高い、シートのクッションが厚い。つまり長時間の運転がとても楽。


短所:ACCは50km/h以上、自動ブレーキも被害軽減程度で、衝突回避はできなさそう。純正カーナビは高すぎるが、この年式ではスマホ連携機能もついていない。燃料がハイオクで割高。ディーゼルエンジン車は少し値段が高いがエコカー減税でかなり相殺できるのに。




評価


外観:★★★★★ 過去の306、406を彷彿とさせる、地味だがバランスの取れた美しさ


室内:★★★★☆ 運転席周りのデザインは最高。タッチパネルにエアコンまで統合したのは少し使いにくい


走行性能:★★★★★ 1.2ℓとは思えない快速。ダイレクト感ある6AT。柔らかい乗り心地


燃費性能:★★★★☆ カタログ燃費の9割近い実燃費。高速道路で遠出するとカタログ値を超える


装備:★★☆☆☆ ACCは50km/h以上限定で、渋滞のない高速道路専用。他の装備は現代レベルでない


満足度:★★★★★ 見て良し、乗って良し、人を乗せて良し


現在このクルマの購入を検討している人にひと言


「気持ちよく運転できて、どこまででも走っていきたくなる車です。SWはハッチバックより後席が広く、グラスルーフも広大なので、同乗している人も皆で移動を楽しめる車です」

総合評価:フランス車の良さと信頼性が両立している

 スタイルに対する評価はもちろんだが、走行性能、とくにのり心地(シートの出来)、トルキーなエンジン、効きのよりブレーキなどが高評価だった。歴代フランス車を乗り継いできた人が多かったが、ドイツ車からの乗り換えというユーザーもいて、308の人気・評価の高さが感じられた。プジョーの最新インテリア&インターフェースであるi-Cockpitについては、評価がわかれた。

ユーザーの平均評価


外観:4.4


室内:3.7


走行性能:4.6


燃費:4.1


装備:3.1


満足度:4.6

初代(T7)2008-2013年

 初代308とはいえ、前身である306(1993-2002年)、307(2001-2008年)から伝統あるフレンチHBである。プラットフォームは「PF2(プラットフォーム2)」。トランスミッションは前期型は4ATだった。

2011年式 Premium「中速トルクの太さは相変わらずいい」

ニックネーム:スガ 年式グレード:23/Premium 性別:男性(40代) 居住地域:石川県

排気量:1600cc トランスミッション:AT


平均燃費:12.8km/ℓ(もっと燃費がいいイメージだったが、今回のアンケート用に改めて確認したら意外と少なかった。高速と街乗り半々位です。)


長所:ATの変速感が感じられて良い。スポーツ感とファミリーユースの同率。中古だと無茶苦茶安く買える。


短所:ずっと乗っている分にはいいが久しぶりになるとATの低速の変速が遅くなる。グローブボックスが小さい。307と比べて室内高さが低くなった。




評価


外観:★★★★☆ 最初は奇抜に感じたが、馴染むにつれてボンネットやリヤの曲線がスタイリッシュに感じる。


室内:★★★☆☆ 日本車よりはずいぶんいいけど、ずっとフランス車に乗っているとかわりばえしない。


走行性能:★★★★☆ 中速トルクの太さは相変わらずいい。


燃費性能:★★★☆☆ 思ったほど伸びない。走りが良くてつい踏んでしまうせいかも。


装備:★★★☆☆ エアコンは307よりもよくなったけど、国産車と比べると効きが弱い気がする。


満足度:★★★★★ 中古の値落ちが激しく、コストパフォーマンスは最高。


このクルマの購入を検討している人にひと言


「強いこだわりがなく、家族でちょっとスポーツ感もありながら、長距離もそこそこ楽に走れる車を求めているのでしたら最高の車です」

情報提供元: MotorFan
記事名:「 プジョー308 レポート 燃費は?長所は?短所は?