メルセデス・ベンツVクラスといえば、メルセデスのプレミアム・ミニバンだが、このほどアウトドアに特化したモデルを日本で追加・発売した。Vクラスの利便性をさらに高めるモデルとして、アルファード/ヴェルファイアとは異なる個性をさらに強調する仕様だ。

アウトドア派大注目のハイエンド・ミニバン

 メルセデス・ベンツ日本より、VクラスにV220 d Marco Polo HORIZON(マルコポーロ ホライゾン)が追加・発売された。1998年に欧州初のミニバンとして日本に導入されたVクラスだが、今回のモデルは2014年に発表され翌年日本でも発表された3代目となる。その後、2019年にさらなるリファインを受けたモデルだ。

ポップアップルーフの採用によって、ルーフに2人の就寝可能スペースを確保。ここで掲載する写真はすべて欧州仕様のため、日本仕様とは一部異なる点があるとのこと。

 このV220 d Marco Polo HORIZONはプレミアム・アウトドアミニバンという位置付けで、外観上の特徴はポップアップルーフを採用している点にある。ルーフ上に可動式のルーフを装備し、ポップアップさせることで2人分の就寝スペースを確保することができる。さらにルーフ右側には、ロールアップ式のサイドオーニング(天幕)も装備されている。

ルーフをポップアップさせた室内。読書灯も装備される上、ルーフの開口部はキャビンから立ち上がっても十分な余裕があるため、着替えにも最適。

ルーフ右側には、ロールアップ式のサイドオーニングを装備。直射日光や雨を避けて、テーブルや椅子を広げられるスペースを確保。

回転式フロントシートで室内も快適に

 運転席、助手席は最大230度の回転が可能で、後席と対座とすることができる。また2列目シートにはシートヒーターとシートベンチレーターを装備。夏冬とも快適なシートを実現した。そして、3列目シートはフルフラット機能をもつベンチシートを採用。最大3人が就寝できるスペースとすることができるという。


 そのほか特別な装備としては、運転席下にサブバッテリー、前席より後部のウインドウにはカーテンも装備される。

前席を回転させた状態。ルーフをポップアップさせると、ちょっとした吹き抜けのようでもある。

 搭載されるエンジンは2.2リットル直列4気筒ディーゼル。163ps / 380Nmのポテンシャルを持ち、7速ATのトランスミッション7G-TRONIC PLUSと組み合わせ後輪を駆動する。足回りは「AGILITY CONTROL サスペンション」を採用。スタビライザーを採用するだけでなく、ローダウン化されて安定性を高めている。また、セレクティブダンピングシステムは、ダンバーの制御により快適な乗り心地とワインディングロードなどでの高い安定性を保つことが可能だ。

安全装備も充実

他のメルセデス同様に、安全装備も充実。

 さらに先進の安全装備も充実しており、「レーダーセーフティパッケージ」を標準装備。レーダーで先行車を検知し追突リスクを軽減する「アクティブブレーキアシスト」、最適な車間距離を維持し先行車が停止した場合に減速、停止する「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」、ドアミラーの死角をレーダーで検知し危険性を警告する「ブラインドスポットアシスト」、車線逸脱をステアリングへの微振動で警告する「レーンキーピングアシスト」などを装備する。


 また興味深い装備としては、対向車や先行車を検知すると自動的に照射範囲を制御し最大の視界を確保する「アダプティブハイビームモード」、長時間走行時のドライバーの疲労、眠気を70以上の条件から検知し注意力低下を警告する「アテンションアシスト」、横風に対して片側のブレーキを作動させて安定性を高める「クロスウインドアシスト」なども採用。


 駐車時の安全サポートには、「360°カメラシステム」、自働操舵、ブレーキ機能で駐車をサポートする「アクティブパーキングアシスト」、超音波センサーによる障害物検知し警告する「パークトロニック」も装備する。消費税込みのメーカー希望小売価格は938万円。


 このモデルには新車購入から3年間にわたり、無料で「メルセデス・ケア」が走行距離無制限で適用される。この総合保証プログラムは、一般保証修理、定期メンテナンス(点検整備の作業工賃・交換部品・補充油脂)、24時間ツーリングサポート、地図データ更新で、これらをすべて3年間無料とするもの。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 最大5人が就寝可能なメルセデス