REPORT:ニューモデル速報編集部
ひと昔前まで、軽自動車は維持費の安さや燃費の良さといった実用性の高さをアピールしていたが、最近は日常を明るくハッピーに彩ることがトレンドになっている。その火付け役となったのは、おそらく「スズキ・ハスラー」だ。 リーズナブルな軽自動車でありながらSUVの逞しさと実用性を織り込むというユニークな手法は人気を集め、“遊べる軽”として独自の地位を確立。2020年1月には待望の2代目が登場した。
そんな「ハスラー」の牙城を虎視淡々と狙うのが「ダイハツ・タフト」だ。Tough&Almighty Fun Toolをコンセプトに、日常生活からレジャーまでアクティブに使える軽クロスオーバーなのだが、「ハスラー」を意識して開発されたことは誰の目にも明らかだろう。購入するにあたって、デザインの好みは個人個人で分かれるが、ここでは両車の実用性を比較してみよう。
レジャーでの活用を想定した場合、気になるのは荷室の使い勝手だ。両者とも荷室フロアには汚れを拭き取りやすい素材を使用し、後席を倒せばフラットになる点では共通だが、細かな違いがある。
まず「ハスラー」は左右独立で160mmのスライド機構が備わっており、背もたれも倒せば最大で1360mm(編集部実測)まで奥行きを稼げる。また、床下には取り外しできるトレイがある。
一方、「タフト」にはスライド機構が現時点では確認できない。しかし、ボードを下段にセットすれば、スーツケースを立てて置けるほどの高さを稼げる。
両車とも運転席まわりの収納スペースは互角だ。助手席前には大きなスペースが設けられている。ただし、「ハスラー」は助手席前のインパネに小物収納に便利なスペースが隠されている。
しかし、あえて「ハスラー」のネックを挙げるなら、スマートフォンの置き場に困ることだ。センターコンソールにはUSB端子(オプション)が用意されているが、充電中のスマホを置く場合、助手席前のトレイが運転席から微妙に遠いのだ。
その点、「タフト」はUSB端子(2.1A)の近くに手頃なトレイがある。さらに、グローブボックスの内部にもUSB端子(2.1A)が用意されており、運転席と助手席で充電を取り合うことがないのは嬉しい。