2019年の欧州仕様におけるサブコンパクトカーの販売台数のTOP20を見てみよう。このカテゴリーの市場規模は2018年比でマイナス6%となって約299万台だった。
第20位:キア・リオ(KIA RIO)3万9721台
第19位:ルノーZoe(Renault Zoe) 4万5129台
Zoeは、ルノーのEV。シティユースのコンパクト電気自動車だ。TOP20でEV専用モデルはこのZoeだけである。
第18位:フォードKa+(Ford Ka+) 5万1482台
フォードのエントリーモデル、コンパクトカーがKa+。2016年に登場したKaの最新モデル。5ドアハッチバックのみが欧州で販売されている。
第17位:ランチア・イプシロン(Lancia Ypsilon) 5万8820台
第16位:スズキ・スイフト(Suzuki Swift)5万5654台
第15位:ダチア・ロガン(Dacia Logan) 6万1304台
ダチアはルーマニアの自動車メーカー。現在はルノーグループの一員である。現行ロガンが2013年に登場。ワゴン版がロガンMCVでハッチバック版がサンデロである。
第14位:日産マイクラ(Nissan Micra)6万5240台
日産マイクラは、かつては日本仕様のマーチと同じクルマだったが、現行マイクラは欧州のみで、日本のマーチとは別のクルマである。
第13位:アウディA1(Audi A1)7万7868台
第12位:ヒュンダイi20(Hyundai i20)8万4218台
現代自動車(ヒュンダイ)のサブコンパクトカーがi20。WRCではトヨタ・ヤリスのライバルでもある。
第11位:セアト・イビザ(Seat Ibiza)9万9647台
スペインの自動車メーカー、セアトはVWグループの一員。イビザはVWポロの兄弟車であり、プラットフォームはMQB A0プラットフォームを使う。
TOP20圏外では、
第21位:マツダMazda2 3万7346台
第23位:ホンダ・ジャズ(日本名フィット)3万370台
となっている。
新型に切り替わったホンダ・JAZZ(フィット)がどこまでセールスを伸ばせるか? 注目である。
第10位:BMW MINI 13万4594台
第9位:スコダ・ファビア(Skoda Fabia)15万5136台
スコダはVWグループのチェコの自動車メーカー。現行ファビアのプラットフォームは、PQ25で一世代前のものだ。
第8位:シトロエンC3(Citroen C3)21万465台
第7位:トヨタ・ヤリス(Toyota Yaris)21万1216台
第6位:オペル/ボグゾール・コルサ(Opel/Vauxhall Corsa)22万1630台
第5位:ダチア・サンデロ(Dacia Sandero) 22万3186台
第4位:プジョー208(Peugeot 208)22万4848台
第3位:フォード・フィエスタ(Ford Fiesta)22万8959台
第2位:VW ポロ(VW Polo)25万7804台
そして栄えある2019年欧州サブコンパクトカークラスのトップは、このモデルだった。ちなみに前年の2018年もTOP3の陣容は同じ。欧州で人気のサブコンパクトカーは、フィエスタ、ポロ、そしてクリオ(ルーテシア)ということである。
第1位:ルノー・クリオ(Renault Clio)31万7645台
8位のシトロエンC3から2位のVWポロまでは20万台で拮抗しているが、ルノー・クリオ(日本名ルーテシア)は31.7万台でダントツの1位だ。
この新型クリオ(ルーテシア)、4位の新型208は2020年中に日本でも発売になる。6位のオペル・コルサも2021年には日本で買えるようになる。こうしてみると、TOP10で日本で買えない(近い将来的に)のは、3位のフォード・フィエスタ、5位のダチア・サンデロ、第9位のスコダ・ファビアだけ。サンデロとファビアは、価格競争力で販売を伸ばしているいわゆる比較的廉価なモデル。日本に正式輸入されることはないだろうが、フィエスタに関しては、フォードの日本市場撤退で買えないクルマになってしまったのが残念だ。