Photo:平野 陽/中野幸次 Report:ニューモデル速報編集部
日産新型ルークスの注目点のひとつが、デイズに次いで搭載されたプロパイロットだ。改めてプロパイロットを説明すると、完全停止にまで対応した前車追従式のアダプティブクルーズコントロール(ACC)に、車線中央維持機能を組み合わせたもの。ドライバーはステアリングに手を添えているだけで、設定した速度(設定上限は115km/h)の中でクルマ自身が状況を判断して車線の中央をキープするように前車をトレースしてくれるので、長距離ドライブではドライバーの疲労軽減に大いに役立ってくれる。
ストップアンドゴーが多発する渋滞中でも停止状態から再発進の際にアクセルを踏むかスイッチを押すだけなのでドライバーのイライラも相当少なくなるはず。お出掛け帰りの渋滞でドライバーがイライラしてクルマの中の雰囲気が悪く……何てことも避けられるので、家族の笑顔を守ってくれる機能でもある!?
さて、新型ルークスのエンジンは、ターボ、自然吸気(NA)ともデイズと同じ。CVTのギヤ比も同じだ。ならば車重の重いルークスではかったるくなってしまうのでは? と思うところだが最終減速比をローギヤード化して補っている。加えてスマートシンプルハイブリッドを全車に標準装備して加速をアシストしてくれるので不満を感じることも少ない。
では肝心の新型ルークスのプロパイロット機能は……? これがデイズよりもさらに具合がイイ!
前車に追いつきそうになった時はあらかじめ手前から自然に速度を落としてくれるので、直前になって強くブレーキを掛ける! なんてことはしない。前が空いてからのの再加速時も、早めに加速し始め、しかも可能な限り設定速度に戻そうと強めの加速をしてくれる。おまけに追い越しを掛けようとウインカーを出すと、それを察知して早めに加速し始めてくれるのだ。
だから前がいなくなってもなかなか加速しない、加速し始めてもなかなか速度を上げてくれないのでアクセルを踏み足してしまう……ということもない。要するに、ベテランドライバーのようなスムーズな加減速をしてくれるというわけ。
ちなみにNAエンジンではどうなのか……? これが、実はターボと比べても遜色ない。再加速の際や、上り坂で速度維持しようとするとさすがにエンジン回転が5000rpmぐらいまで高まって車内が騒々しくなるものの、追従機能自体はターボから明確に劣るものではない。NAだとターボよりも頻繁なアクセル操作が求められるが、それをクルマまかせにできる分、プロパイロットはむしろNAにこそ装備した方がいいのかもしれない。
そして、ライバル達に対する新型ルークスのアドバンテージが、電動パーキングブレーキの採用。停車時に自動でパーキングブレーキを掛けた状態でそのまま維持してくれるのだ。
軽スーパーハイトクラスでこの電動パーキングブレーキを採用しているのはルークスだけ。これがどんなメリットに繋がるかというと、このクラスでACCを採用しているのは新型ルークスの他にN-BOXとタントがあるが、N-BOXは30km/hではACCが作動しない。つまり渋滞では自分で操作しなければいけない。タントは足踏み式パーキングブレーキながらACCが完全停車まで対応しているが、停車状態を維持するためにはドライバーがブレーキを踏む必要がある。というわけで、渋滞でもペダル操作しないで済むのは新型ルークスだけ! なのである。
このように自然でスムーズは走りに進化を遂げたプロパイロット。新型ルークスで頻繁に遠出をするるなら、プロパイロット付きグレードを積極的にオススメしたい。このプロパイロットについてや、新型ルークスのドライブインプレションなど、さらに詳しい情報は4月8日発売の「日産ルークスのすべて」にてご紹介! 気になった方はぜひご購入あれ。