2019年10月から開始した東京臨海部実証実験では、臨海副都心地域を中心とした公道の実環境下において、実験用車載器を搭載した自動運転車などを走行させることにより、交通インフラから提供される信号灯火色などの情報の有効性検証などを行っている。
このような中、羽田空港と臨海副都心を結ぶ首都高速道路において、合流支援情報などを活用した世界でも例がないインフラ協調の自動運転の実証実験を本日から実施する。
2020年3月16日から、首都高速羽田線空港西インターチェンジにおいて、本線を走行する車両に関する情報やETCゲートの開閉に関する情報をETC2.0路側無線装置により自動運転車に提供する実証実験を開始する。
本実証実験は、高速道路の本線への合流など自動運転の継続が困難な状況において、安全で円滑な自動運転や運転支援を実現するため、インフラ協調による交通環境情報の提供技術の確立を目指すものである。有料道路の実環境下において、一般道から料金所支払いを含むETCゲートを通過して本線に合流するまでの区間を自動運転車で走行する実証実験は世界でも例がない。
本実証実験を通して、高速道路から一般道へ自動運転の領域の拡張を加速させ、より安全で快適な自動運転を実現可能とする走行環境の構築を目指す。
東京臨海部実証実験は、臨海副都心地域、羽田空港と臨海副都心を結ぶ首都高速道路に加え、今後、羽田空港地域にて自動運転技術を活用した次世代公共交通システムなどの実証実験を2020年度末まで実施する予定である。
また、自動運転に対する社会的受容性の醸成に向け、2020年7月に一般社団法人日本自動車工業会と連携しながら、多くの方々が自動運転車を体験できる試乗イベントの開催を計画している。