WLTCモード燃費:25.8㎞/ℓ ※「HYBRID S」「HYBRID G」


月間登録台数:3742台(10月〜12月平均値)




REPORT●編集部


PHOTO●神村 聖(KAMIMURA Satoshi)


MODEL●佐々木 萌香(SASAKI Moeka)[身長160㎝]




※本稿は2010年1月発売の「2020年 国産新型車のすべて」に掲載されたものを転載したものです。

アバンギャルドなフォルムは健在。マイナーチェンジでは、テールランプが面発光タイプになった。撮影車の「GR SPORT」は専用フロントバンパーなどでスパルタンな装いが特徴。C-HRで唯一19インチのアルミホイールを履いている。

■S-T“GR SPORT”


全長×全幅×全高(㎜):4390×1795×1550


室内長×室内幅×室内高(㎜):1800×1455×1210


ホイールベース(㎜):2640


トレッド 前/後(㎜):1540/1540


車両重量(㎏):1400


エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ


総排気量(㏄):1196


最高出力(kW[㎰]/rpm):85[116]/5200-5600


最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):185[18.9]/1500-4000


燃料タンク容量(ℓ):50(レギュラー)


トランスミッション形式:6速MT


駆動方式:FF


サスペンション 前:ストラット 後:ダブルウイッシュボーン


ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク


最小回転半径(m):5.2


WLTCモード燃費(㎞/ℓ):15.4


タイヤ・サイズ:225/45R19


車両本体価格:273万2000円

先進安全装備(Toyota Safety Sense)

クルーズコントロールは新たに加わったMT車にも備わるが、ブレーキ制御のみ。インテリジェントクリアランスソナーとリヤクロストラフィックオートブレーキなどをオプションで選べるようになった。

ボディカラー

※1は3万3000円高。 ※2は5万5000円高。 ★には2トーンの設定あり(3万3000円高)。 ☆には2トーンの設定あり(5万5000円高)。 ▲には2トーンの設定あり(7万7000円高)。 △は「GR SPORT」への設定なし。

C-HRの3つのポイント

1.ワイドスタンスを強調した顔付きへ変貌


2.6速MTやGR SPORTなど走る歓びを追求


3.コネクティッドで快適なカーライフを提供
全高:1550mm 全幅:1795mm
ミラー・トゥ・ミラー:2050mm 開口高:750mm


全長:4390mm 最小回転半径:5.2m

「GR SPORT」系はベース車と比べて、全幅と全高は同じだが、全長は5㎜長い。大開口アンダーグリルや大型フォグランプベゼル、切削光輝とブラック塗装が施された専用の19インチアルミホイールなど、ベース車よりも迫力感に磨きが掛かっている。

エンジン&ホイール

1.2ℓターボは1.8ℓクラスのトルクを発揮する一方で、ハイブリッドより50㎏軽いため、想像以上に元気に走る。駆動方式はFFと4WDを設定。FFには新たに変速・発進操作をアシストする6速MT(iMT)が加わった。

ホイールは全車アルミホイールを装着。「GRSPORT 」のみ切削光輝+ブラック塗装の19インチを装着する。

乗降性

〈前席〉シート高:610mm ステップ高:400mm

スポーツ仕様とはいえ、SUVならではの実用性は確保。特に前席は、わずかに頭を屈めるものの、腰の負担が少なくスムーズに乗り降りできる。

〈後席〉シート高:600mm ステップ高:400mm

後席はフロアが低く、サイドシルが高い。さらにルーフの傾斜が強いため、乗り降りの際には頭上と足元が狭く感じる。ドア開度の小ささも弱点。

インパネ

インストゥルメントパネルは、スイッチを中央に集約して操作性を確保。マイナーチェンジで8インチのディスプレイオーディオと専用通信機が装備され、コネクティッドカーの仲間入りを果たした。

4.2インチの液晶を速度計とタコメーターで挟むという配置は全車共通だが、「GR SPORT」はロゴやレッドのアクセントが入った専用デザイン。

前席



SUVとあまり感じさせない低めの運転姿勢。シルバーダブルステッチやエンブレムが施されたシートは「GRSPORT」専用品で、腰まわりを包み込んでくれるようなサポート感が魅力。スライドとリクライニングは手動だが、ランバーサポートは電動式。

後席



見た目とは裏腹に十分な空間を確保。身長166㎝の筆者が座って、膝前に150㎜、頭上に50㎜の余裕があった。ただし、視界は前席に遮られてしまうのと、窓も小さいため、閉塞感が強い。中央席を除いて、座面には肌触りの良いブランノーブを使用。

うれしい装備

シルバーステッチが施された「GR SPORT」専用の本革ステアリングは、手に馴染む感触はもちろん、標準より小径で見た目にもスポーティ。磨き上げられたハンドリングと相まって、ステアリング操作が楽しくなる。

車両後方や、俯瞰しているように車両周囲を確認できるパノラミックビューモニターを全車にメーカーオプションで用意(4万1800円〜4万4000円)。

マイナーチェンジでヘッドライトに面発光タイプのデイライトが備わった。「GR SPORT」は専用のダークスモークエクステンションが施されて、目元を引き締める。

全車に標準装備されるスマートエントリー&スタートシステム。「G RSPORT」はロゴをあしらった専用デザインを採用。ドライバーの気分を高める。

「上げ底」アダプターを用いれば、コンビニコーヒーなどの小さな容器でも簡単にドリンクホルダーから持ち上げられる。
6速MTは発進時やシフトチェンジ時にエンジンの回転を自動で合わせてくれるiMT。MT車に苦手意識があったりブランクがある人も安心。


「GR SPORT」専用装備のひとつがアルミペダル。2ペダルのハイブリッドでもアルミとなる。滑り止めのゴムが付くなど、機能性も確保。
エアバッグ連動タイプのヘルプネットが新たに装備された。ルーフのスイッチを自分で押してオペレーターに連絡することもできる。


ラゲッジルーム

〈通常時〉最小幅:950mm 奥行き:760mm

〈後席格納時〉高さ:675mm 最大奥行き:1660mm

高さは物足りない面もあるが、コンパクトサイズのSUVとしては悪くないスペースを確保している。後席を倒した時、フロアとの段差は少なく、ほぼフラットとなるのもうれしいポイントだ。ただ、リヤハッチが強く傾斜しているため、後ろにいくほど高さに余裕がなくなる点には注意したい。

使い勝手撮影車両データ

インテリアカラー:GR専用ブラック


オプション装備:ブラインドスポットモニター/パノラミックビューモニター/他

〈TOPICS〉スマホとの連携を強化するSDLを標準で搭載

マイナーチェンジでディスプレイオーディオと専用通信機(DCM)が標準装備された。SmartDeviceLinkに対応するナビや音楽・ラジオアプリを画面上に表示して操作できる他、LINEカーナビでは音声認識による目的地設定やLINEメッセージの送受信も可能となるなど、スマホとの連携機能が強化された。Apple CarPlayやAndroid Autoも別途利用できる(TVとセットオプション、契約時にT-Connect契約が必要)。

〈メカニズム〉レースで培ったノウハウを活かしたチューニング

「GR SPORT」系にはモータースポーツに参戦するTOYOTA GAZOO Racingのノウハウが活かされたアイテムがふんだんに採用されている。その範囲は広く、専用のエアロパーツや19インチアルミホイール、シート、小径ステアリングなど目に見える部分だけでなく、ボディ剛性を強化するためのフロアセンターブレース追加や足まわりの専用チューニング(各コイルスプリングのばね定数やセット荷重、スタビライザー、ショックアブソーバーの減衰力特性の最適化)と、目に見えない部分にも手を加えることで操舵応答の向上やフラットな乗り心地を実現している。パワートレーンは1.2ℓターボと1.8ℓハイブリッドの2種類から選べ、1.2ℓターボ車は6速MTのみと硬派な仕様となる。とはいえ、「インテリジェントマニュアルトランスミッション」と銘打つ6速MTには、クラッチやシフト操作を検出すると変速後のエンジン回転数を合わせるアシストが介入するため、MT車にブランクがあってもスムーズに操ることができる。ちなみに、センターコンソール上の「iMT」スイッチによってアシスト機能を解除することも可能。腕に自信のあるドライバーにも嬉しい機能だ。

バイヤーズガイド

「GR SPORT」の価格は標準モデルで最上級となる「G」や「G-T」の10万円高。その内容やデキを考えれば素直に買い得である。スポーツ志向ではない人には不要なディテールも多いが「C-HRのシャシーは全部これにしてくれよ」と言いたくなるくらい操縦性と快適性のバランスは良好で、乗り味だけは穏当派ユーザーにもお勧め。

ベースグレードの「S 」に対して、装備を充実させたのが「G」。マイナーチェンジで新設定された6速MTは、1.2ℓのFFのみ選べる。「GR SPORT」は専用内外装に加えて、補強パーツで走りを徹底的に鍛え上げたグレードだ。

G-T

G

情報提供元: MotorFan
記事名:「 〈トヨタCH-R〉さらに磨きが掛かったデザインと走り【ひと目でわかる国産新型車の魅力】コンパクトSUVクロスオーバー