月間登録台数:43台(19年6月〜11月平均値)


現行型発表:14年10月(一部改良 19年12月)


JC08モード燃費:18.8㎞/ℓ




REPORT●塚田 勝弘(TSUKADA Katsuhiro)


PHOTO●平野 陽(HIRANO Akio)


MODEL●森脇 亜紗紀(MORIWAKI Asaki)




※本稿は2019年12月発売の「2020年 最新ミニバンのすべて」に掲載されたものを転載したものです。

丸みを帯びたフォルムは存在感があるが、全長は4.6mにすぎず、Mクラスミニバンよりも10㎝ほど短い。半面全幅は1.8mを超える。Aピラーからリヤピラーまでを囲むシルバーラインが目を惹く。ルーフレールは全車に標準装備。

■主要諸元 SHINE BlueHDi


全長×全幅×全高(㎜):4605×1825×1670


室内長×室内幅×室内高(㎜):―


ホイールベース(㎜):2840


トレッド(㎜)前/後:1575/1585


車両重量(㎏):1660


エンジン種類:直列4気筒DOHCディーゼルターボ


総排気量(㏄):1997


最高出力(kW[㎰]/r pm):120[163]/3750


最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):400/2000


燃料タンク容量(ℓ):55(軽油)


トランスミッション形式:8速AT


駆動方式:FF


タイヤ・サイズ:205/55R17


最小回転半径(m):5.5


JC08モード燃費(㎞/ℓ):18.8


車両本体価格:416万

先進安全装備

衝突被害軽減ブレーキは、5~140㎞/hで作動し、80㎞/h以下なら停止車両、歩行者は60㎞/h以下で検知する。ACCは30~180㎞/h内で作動し、ほかにもレーンキープアシスト、ブラインドスポットアシストなどを搭載する。

撮影車両データ

ボディカラー:ルージュ ルビ


オプション装備:タッチスクリーン専用ナビ+ETCユニット(24万9700円)/フロアマット(3万1240円)/特別塗装色(6万500円)

ボディカラー

※1は3万300円高。 ※2は6万500円高

インパネ

ボリューム感のあるコックピットに加えて、12インチのワイドディスプレイをセンターに配置する個性的な設計が目を惹く。シフトレバーは、運転席右奥のコラムシフトで、大型センターパッドを採用するステアリングにもACCやオーディオ用スイッチを備える。

乗降性

1列目:ステップ高 390㎜ 助手席シート高 680㎜

2列目:ステップ高 410㎜ シート高 720㎜
3列目


ヒンジ式ドアを採用するため、狭い場所での乗降時はやや気を遣うが、開口部自体は広い。前後ともに開口部と床面の間に少し段差があり、1列目は長身の人だと頭上まわりにも注意を払う必要がある。さらに、3列目の乗降スペースは狭いため、屈んで乗り降りする必要がある。

全幅1825㎜ミラー・トゥ・ミラー2120㎜
全高:1670㎜ 開口高:550㎜


全長:4605㎜ リヤゲート地上高:1860㎜ 最小回転半径:5.5m

ステーションワゴンの背を高くしたようなサイドビューも特徴で、飽きの来ないモノフォルムを採用する。全高もフロアもステーションワゴンよりも少し高い程度だが、2列目までの室内は全長の割にルーミーだ。ハンズフリー電動テールゲートはオプション設定だが、2019年12月の一部改良で設定された「グレーベージュ」内装は、標準装備されている。

居住性



1列目:大きめのサイズと厚みのあるシートは、見た目以上にサイドサポート性も確保されていて座り心地は上々だ。長時間でも座面の底付感も抱かせない。なお、2019年12月の一部改良で、グレーベージュ内装が標準化され、明るい雰囲気を漂わせている。

3列目
2列目


2列目は横幅が3座席ほぼ均等で、3名乗車時でもゆったりと座れる反面、ややタイトに感じられる。床から座面までの高さも確保されていて、深めに腰掛けるのも印象的。3列目はシート、頭上も足元空間も小さめで、大人だと非常用の域を出ない。

ラゲッジルーム

通常時:高さ 860㎜ 奥行き 320㎜

2+3列目格納時:奥行き 1940㎜ 幅 1160㎜
3列目格納時:奥行き 1010㎜


列目、3列目ともに床下に平らに格納できるため、乗車人数と荷物に応じて調整がしやすい。通常時の奥行きは短めだが、3列目格納時は645ℓ、2列目も格納すれば最大で2181ℓまで拡大する。普段は5人までしか乗らないのであれば、3列目を格納してワゴン感覚で使うのが自然だろう。開口高も低く抑えられている。助手席の背もたれも前倒し可能だ。

うれしい装備

2列目と3列目は床下に平らに格納可能で、操作には少しコツが必要だが、力はそれほど必要としない。少し腕を伸ばす必要はあるが、シート裏にある赤いストラップを使って、背もたれを前倒ししながら格納する。

2019年12月の一部改良で、グレーベージュ内装の標準化とともに、パノラミックガラスルーフも標準装備された。圧倒的な明るさと開放感が得られるのが魅力。

広大なフロントスクリーンに対応するため、前後にスライドするスライディングサンバイザーを搭載する。

7インチタッチスクリーンは、「Apple CarPlay」、「Android Auto」に対応し、地図や音楽などのアプリが使える。純正ナビはアクセサリー扱いになる。

パークアシストは縦列、並列駐車の両方に対応し、ステアリング操作を自動で行なってくれるため、駐車時はペダル操作に専念できる。
インパネ中央下にあるリッド付きトレーは、財布やポーチなどの収納に向く。USBポートも配置されていてスマホなどの充電も可能。


大型のセンターコンソールボックスもリッド付きで、中央には取り外し可能なリムーバブルセンターコンソールを用意している。
前席両側の格納式シートバックテーブルは、ドリンクホルダーも備わり、軽食を取る際など休憩時(停車時)に重宝するアイテムだ。


SEAT OPTION

ツートーンナッパレザーシート
フロント大型ヘッドレスト


2列目シート大型ヘッドレスト
フロントアクティブランバーサポート


ブラック&グレーのファブリックシートが標準だが、上質感のあるナッパレザーシートをオプション設定し、助手席電動カーフレスト、フロント電動シート&シートヒーター、フロントアクティブランバーサポートなどもセットで用意する。なお、2019年12月の一部改良で、「グレーベージュ」内装が標準化された。

バイヤーズガイド

特別仕様車「DUNE BEIGE」の専用色に興味があるのだが、カタログモデルでないとナッパレザーシートが選べないのが悩みどころ。同パッケージオプションには運転席の電動シートと前席シートヒーターのほか、助手席電動カーフレストやパルファムエアフレッシュナー、フロアマットなども含まれるので、少々高額でも選ばない手はない。

エンジンラインナップは2.0ℓディーゼルターボに統一され、1グレード展開になり、JC08モード燃費は17.3㎞/ℓから18.8㎞/ℓに改善された。トランスミッションは8速ATで、タイヤサイズは205/55R17。

SHINE BlueHDi



情報提供元: MotorFan
記事名:「 〈シトロエン・グランドC4スペースツアラー〉独創デザインのモノスペースMPV【ひと目でわかる最新ミニバンの魅力】