月間登録台数:2248台(19年6月〜11月平均値)


現行型発表:15年1月:(一部改良 19年12月)


WLTCモード燃費:11.4㎞/ℓ ※「V」「X」「Z」のFF/アイドリングストップ装着車




REPORT●小林秀雄(KOBAYASHI Hideo)


PHOTO●平野 陽(HIRANO Akio)


MODEL●藤木 由貴(FUJIKI Yuki)




※本稿は2019年12月発売の「2020年 最新ミニバンのすべて」に掲載されたものを転載したものです。

撮影車には、走りの良さを予感させる18インチの切削光輝+ブラックホイールが与えられる。ハイブリッドには18インチを設定しているカタログモデルはなく、ガソリン車であることを見分けるポイントのひとつだ。

■主要諸元 ZG


全長×全幅×全高(㎜):4935×1850×1935


室内長×室内幅×室内高(㎜):3210×1590×1400


ホイールベース(㎜):3000


トレッド(㎜):前/後 1575/1580


車両重量(㎏): 2110


エンジン種類:V型6気筒DOHC


総排気量(㏄):3456


最高出力(kW[㎰]/rpm):221[301]/6600


最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):361[36.8]/4600-4700


燃料タンク容量(ℓ):75(プレミアム)


トランスミッション形式:8速AT


駆動方式:FF


タイヤ・サイズ:235/50R18


最小回転半径(m):5.8


WLTCモード燃費(㎞/ℓ):9.9


車両本体価格:526万円

先進安全装備

夜間の歩行者を検知できる第二世代のトヨタセーフティセンスを全車標準装備。最上級「エグゼクティブラウンジ」系にはアダプティブハイビームシステムが標準設定されている(一部グレードでオプション選択可)。

撮影車両データ

ボディカラー:バーニングブラッククリスタルシャインガラスフレーク


オプション装備:T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム+BSM+RCTA+インテリジェントクリアランスソナー(72万1600円)/12.1型リヤシートエンターテインメントシステム(販売終了)/特別塗装色(3万3000円)/他

ボディカラー

インパネ

撮影車は300㎰をオーバーする3.5ℓ V6エンジンを搭載するグレードだが、エアロ専用のレッドリングメーターは、そのハイパフォーマンスを直感的に伝えてくれる。見晴らしは良いがノーズ位置は把握しづらく、AピラーやDピラーも太く、死角は多い印象だ。

乗降性

1列目:助手席シート高 820㎜ ステップ高 385㎜
2列目:シート高 850㎜ ステップ高 370㎜


3列目

座面位置が高いこともあって乗降性が良くは見えないが、前後ともフロアより10㎝ほど低い位置にステップがあり、各ピラーにアシストグリップも用意されているため、スマートに乗降できる。2列目はキャプテンシートだが、開口部も十分に確保され3列目のアクセスルートはしっかり確保されている。

ミラー・トゥ・ミラー:2230㎜ 全幅:1850㎜
開口高;590㎜ 全高:1935㎜


リヤゲート地上高:1840㎜ 全長:4935㎜ 最小回転半径:5.6m〜5.8m

フロントバンパー左右に配されたスリット形状や大きなアンダーグリル開口部が、いかにもヴェルファイアらしいパフォーマンスを感じさせるスタイリングだ。スライドドアの開口幅は780㎜を確保し、スマートキーを持って近付くと自動的にスライドドアが開く機能も装備。なお、最低地上高のカタログ値はハイブリッド車に対してガソリン車の方が低くなっている。

居住性



1列目:8ウェイ電動調整機能付きドライビングシートを幅広く標準装備。最上級グレードはプレミアムナッパレザーシートを採用するが、撮影グレードは合成皮革となっている。それでも張りのある表皮感はヴェルファイアの車格に相応しいものだ。

3列目
2列目


両側アームレストを備えた「エグゼクティブパワーシート」はソファ感覚。500㎜のスライドが可能で、足を完全に伸ばすことができる。最大830㎜のスライド機能を持つリラックスキャプテンシートも設定されている。3列目は中央にもヘッドレストを用意する。

ラゲッジルーム

通常時:高さ 1190㎜ 奥行き 250㎜
3列目格納時:奥行き 1240㎜


2+3列目格納時:幅 910㎜ 奥行き 1740㎜

3列目を使用時にはラゲッジの余裕はほとんどないが床下収納が148ℓと広く、トランク的に活用すれば日常的には困らないだろう。中央の写真は2列目を最後端にした状態、これだけの奥行きがあれば4名乗車での旅行などを想定しても十分に荷物を載せることができるだろう。2列目は畳めないが、シート間の隙間を利用すれば2.4m弱の長尺物に対応できる。

うれしい装備

2列目シートの左右間スペースに、折り畳み式サイドテーブルを用意する。ドリンクホルダーはテーブルの前後に合わせて4ヵ所。テーブルサイズも余裕があり、3列目シートの乗員と一緒に利用できる。

ラゲッジ床下スペースのリッドは分割タイプで使いやすい。なお、スペアタイヤを選ぶとここに搭載され、残りの容量は66ℓとなる。

Bピラーのアシストグリップは、全長485㎜と大きめ。背の低い子どもや高齢者でもつかみやすいよう形状も工夫されている。こうした気遣いが乗降性の良さにつながっている。

3列目シートに乗員が座っていてもクリアな後方視界を確保するデジタルインナーミラーは最上級グレードに標準装備。他グレードにもオプション設定される。

冬場にありがたいステアリングヒーターを3.5ℓ全車に標準装備。2.5ℓ車では「Z“Gエディション”」のみに標準装備する。
ACCの起動と設定はコラムから伸びている小さなレバーで行なう。車間距離の設定ボタンはステアリングスポーク部に置かれている。


センターコンソール下部にAV入力端子とAC100Vコンセント(100W)を配置。道中でデジカメなどの充電ができるのはうれしい。
サンシェードがスライドドアだけでなく、クォーターガラスにも用意されている。3列目に乗る人の快適性も考慮している証だ。


SEAT ARRANGE

7人乗り:2+3列シートフルフラット状態
7人乗り:1+2列シートフルフラット状態


7人乗り:4名乗車+通常ラゲッジスペース
7人乗り:4名乗車+最大ラゲッジスペース


8人乗りの2列目ベンチシート仕様を含めて、全部で4種類の2列目シートが設定されている。「Z(7人乗り)」の助手席は1160㎜のスライド機構を持ったスーパーロング仕様で、これはガソリン車だけに設定されるものだ。ゆったり乗るのであれば、6名乗車がベター、それなりに荷物も搭載することを考えると4名乗車がお薦めというパッケージだ。

バイヤーズガイド

財布に余裕があるなら迷いなく走りが楽しい3.5ℓを選択する。2列目シートに豪華なエグゼクティブラウンジシートが用意されるのもヴェルファイアの特徴ではあるが、じっくり乗り比べてみると実はエグゼクティブパワーシートの方が座り心地がしっかりしていてロングドライブでの疲れが少ない。よって「VL」が最適の選択肢だ。

標準車はバンパー両サイドがフラットで、小さめのガーニッシュがアクセントになっている。前後バンパー&サイドマッドガードの形状が異なるエアロ仕様の識別ポイントは、グレード名に“Z”が含まれているかどうかだ。

Z
ZG


VL

情報提供元: MotorFan
記事名:「 〈トヨタ・ヴェルファイア〉高級車の資質に磨きを掛けた贅沢ミニバン【ひと目でわかる最新ミニバンの魅力】