例年アメリカのラスベガスで開催されているSEMAショーに行くと、SUVやオフロードビークルのカスタマイズが年を追うごとに増加傾向であることを実感する。昨年のSEMAショーで特に展示車両が多かったのが、ルーフトップに折り畳み式のテントを装着したカスタム車両だ。
それと同じ流れが東京オートサロンでも見られるかと期待していたら、やはりいくつかのブースでルーフトップテントを備えたキャンパーが展示されていた。
TRDのブースに展示されたトヨタ・ハイラックスは、YAKIMAとアウトドアブランドのPOleRがコラボした「スカイライズルーフトップテント」を装着。厳密にはルーフではなく荷台の上に置かれており、同じYAKIMAのピックアップトラック用オーバーハウルとHDバーM60インチを使ってマウントされている。
ルーフトップテントを採用する最大のメリットは、荷室に就寝スペースを設ける必要がないため、車内空間をそれ以外の目的に活用できるところだ。従来のキャンピングカーにもポップアップルーフを備えるものがあるが、あちらは車体の屋根自体を作り変えなければならない。後付けできるルーフトップテントは、必要なければ取り外すことも可能なので、より手軽に導入できると言えるだろう。
特に軽自動車をベースにしたキャンパーの場合、車内がベッドに占領されて意外と荷物が載らないなど、ユーティリティがいまひとつという例も少なくない。T-STYLE AUTO SALESのブースにはALUDOAのルーフテントを備えたスズキのジムニーとエブリィが展示されていたが、人は外、荷物は中、という逆転の発想は、車内が狭い軽キャンパーにはもってこいかもしれない。
エアロメーカーであるDAMDのブースにも軽キャンパーが登場。ホンダのN-VANをベースにオリジナルのエクステリアパーツを備えるほか、韓国発祥のiKamper製ルーフトップテントを備える。
CRAFTPLUSのブースに展示されたのは、丸目ヘッドライトに換装されたランクル80。オーストラリアのオフロードパーツブランド、ARB 4×4 ACCESSORIESのルーフトップテントを装着する。
車内で寝るから「車中泊」という言葉が生まれ、ようやく浸透してきたわけだが、それになぞらえるならルーフトップテントはまさに「車外泊」。令和のキャンプで当たり前の存在となるか注目だ!