東京オートサロンで「ホビータイヤ」のコンセプトを全面に押し出したヨコハマタイヤ。モータースポーツやオフロードなど、クルマを通じたさまざまなホビーを支えるニュータイヤが数多く展示された。なかでも会場の注目を浴びていたのが、64年式のC2コルベット。その足元には懐かしのブロックパターンとホワイトリボンを備えた「RADIAL 360 STEEL」が履かれていた。

ヒストリックカー愛好家の想いに応える企業魂

 東京オートサロンで正式発表され、春頃の発売が予定されている「RADIAL 360 STEEL」。60〜70年代のヒストリックカーが持つビンテージな雰囲気に合うレトロなデザインと、現代のラジアルタイヤが持つ性能を備えたニュータイヤだ。




 タイヤは高速道路の建設が進んだ70年代に飛躍的な進化を遂げた。その当時ヨコハマタイヤが発売した高性能ラジアルタイヤが「G.T.SPECIAL」である。「G.T.SPECIAL」を19年7月に「G.T.SPECIAL CLASSIC Y350」として復刻されており、ヨコハマタイヤはそのほかにもヒストリックカー向けのタイヤを拡充させている。「RADIAL 360 STEEL」も同じ流れに乗って誕生した期待の新商品ということだ。

RADIAL 360 STEEL

 サイズラインナップはP205/75R15、P215/75R15、P225/70R15、P215/65R16の4サイズ。頭に「P」が付くのは北米のタイヤ規格であるTRAに準拠したもので、「Passenger Car Tire(乗用車)」を意味している。対象車種は東京オートサロンに展示されたC2コルベットなどの古いアメ車。ポンティアック・ファイヤーバードやキャデラックの各車種にも適合するそうだ。

 おもしろいのは、スズキ・ジムニーをクラシックテイストでカスタマイズしたときにも、ぴたりと雰囲気がマッチすること。実際に東京オートサロンの会場には「RADIAL 360 STEEL」を装着したジムニーが展示されていた。製作したのは軽自動車のドレスアップパーツを展開するKLC。16×5.5Jの「Heritage HEAVEN」ホイールと215/65R16の「RADIAL 360 STEEL」が組み合わせられていた。




 中期経営計画に「ホビータイヤ戦略」を掲げているヨコハマタイヤは、今後もクルマユーザーの趣味に対応する商品の開発とサイズ拡充を進める予定。自動車趣味の形が多様化するなか、ヒストリックカーを愛する人々にとっても朗報である。

ヒストリックカー向けタイヤ「G.T.SPECIAL CLASSIC Y350」
ヒストリックカー向けスポーティタイヤ「A539」


情報提供元: MotorFan
記事名:「 シボレー・コルベットにもベストマッチ! ヨコハマタイヤがレトロデザインのニュータイヤ「RADIAL 360 STEEL」を発表【東京オートサロン2020】