REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
2018年に50周年を迎えたイタリアのバイクメーカー『Fantic(ファンティック)』。誕生の翌年にあたる1959年に発表されたエンデューロモデル「Caballero」は、今年で誕生50年。これを記念したコンセプトモデルが、「Caballero Scrambler(スクランブラー) 500 50th Anniversary(アニバーサリー)」である。
このモデルは、水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ449ccエンジンを搭載した、現行の「Caballero Scrambler(スクランブラー)500」がベース。タンクに配されたイタリアンフラッグを想起されるグラフィックは、初代のCaballeroをオマージュしたもの。
サイドカバーの50周年記念グラフィックは、専用品を採用。ゼッケンプレートやラジエーターガード、エンジンガード、タンクバッグなどの特別装備も盛り込まれている。マシンの詳細や市場投入時期などは、随時アナウンスされる予定だ。
なお現行モデルの「Caballero Scrambler(スクランブラー)」シリーズは、500(449cc)、250(249cc)、125(124cc)の各排気量が設定されている。
水冷2ストロークエンジンを搭載したモトクロッサー「XX125」並びに「XX250」、またEURO-5 をクリアし、保安部品を装備したストリートモデル「XE125」を展示。
この新しいオフロードモデル群は、公道仕様のトレールバイクとして人気を博している「FANTIC ENDUROシリーズ」とは全く異なる、レースモデルとして販売される予定さ。
これらニューモデルの熟成のため、2020 年シーズンは 1 月から、FANTICではイタリア選手権及びヨーロッパ選手権のモトクロスと、エンデューロ世界選手権にファクトリーチームを擁して参戦。FANTIC のブランドが、再びレースシーンにカムバックする。
新しいオフロードモデルは、FANTICとヤマハ・モーター・ヨーロッパのコラボにより誕生。両者の関係は、FANTIC がモトーリ・ミナレリ(ヤマハ発動機の子会社)製のエンジンを採用していることがきっかけとなる。
エンジンやシャシーコンポーネンツの多くはヤマハで開発され、FANTICに供給。FANTICでは、これに独自のチューニングを施し、さらにシャシーを熟成させ、ヤマハとは全く異なる味付けのモデル群に進化させている。
2019 年のEICMA2019では、3機種が発表・展示。2ストロークエンジンを搭載する250㏄のエンデューロマシンの開発や、4ストローク250㏄マシンの開発は、すでにコミットされているが、今後は他のエンジンの供給も推進していく見込み。
2020 年モデルとして、まずはレースの場でデビューする「XX125」と「XE125」。両車は2021年モデルとして、2020 年夏頃からの市場投入が予定されている。
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サイン・ハウス車両事業部
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