というわけで、これまでのA/Bクラスの印象は同じボディスタイルで「小/大」だったが、現行A/Bクラスについては「低/高」という具合に変わった。プレマシー/アクセラ、メガーヌ/セニック、C4/スペースツアラー(旧ピカソ)などを挙げればイメージできるだろうか。
ホイールベース値が同じなので2台の側面視で重ねてみると、両車の違いが見て取れる。全長と全幅はほとんど変わらず、高さが145mm違う。
もう少し具体的に眺めてみよう。キャビンが大型化しているのがBクラスの特徴だが、案外ショルダーラインはそれほど変わらず、しかしAクラスよりも下端は下がっているのがわかる。前後ドアともにパーティションラインはほぼ同じで、後ドアについてAクラスは後端が大きく切れ込み伸びる形状なのに対し、Bクラスはまっすぐなサッシュに向かって上方に向かっている。というわけでAクラスは後ドアのガラスにピラーが立ち、前部だけが降りる/後部ははめ殺しという仕組み(切れ込んでいる部分を避けている)、対するBクラスはガラスが一枚構造で、画像から判断するにすべて下りる構造か。さらに6ライトキャビンにしている。
大きな差異と言えるのが前ドアまわりで、BクラスはAピラー根本がAクラスより前になっている関係で突き出し部が生じている。ドアミラーの位置もBクラスのほうが前寄りになっていて、ヒップポイントが上がったことによる調整だろう(ステアリングの位置には大きな違いがない)。
ルーフラインは、きれいにAクラスの上を描く格好。しかしBクラスのリヤドアの傾斜角は立っていて、ボディ後端の切り立った形状からもその様子がうかがえる。
高さが大きく異なるだけに、前後比較するとその差が際立つ。
側面視でもご覧いただけるように、ノーズまわりには大きな高さや形状の違いはなく、フロントフードの前端に少々の違いが現れるくらい。グリルについては、Aクラスが下ピークの六角形グリル+1本バーなのに対して、Bクラスは上ピークの六角形グリル+2本バー。フロントガラスの位置の違いは当然ながら大きく違い、ヒップポイントの高さも画像からよくわかるだろう。リヤまわりでは、先述のようにリヤドアの傾斜角に大きな違いがあるものの、開口部の下端はむしろBクラスのほうが低い。側面の倒れこみ度合いについては、Aクラスのほうがタンブルが強いようだ。