エムエス・プロセッシングは、表面処理を「クリーニング」と「ピーニング」の二段階に分けて行うイエプコ処理を最適条件の下で行うというもので、離型性はもちろん、摩耗による劣化も抑える効果ものぞめるため、コストと作業時間を同時に削減できる。また、金型の質が向上することで、製品のクオリティが高まることも望める。共同研究者である岐阜大学の上坂裕之教授も「成形品表面の粘着性を抑制する有用な技術だと思われる。引き続きメカニズムの解明を進める」と語り、今後の更なる技術力向上に意欲的だ。
「表面処理」は性能理論が確定しておらず、その存在が極端な過小評価になりがちであるが、素材の性能を極限までに高める重要な加工工程だと言える。また金型はあらゆるかたちの源であり、この新技術が日本の様々なモノづくりに新たな可能性をもたらすはずだ。
加工料金の目安は、150ミリ×150ミリ(平面)22,500平方メートル=15,000円。サイズ、数、形状に応じて相談ができ、素材に合わせた提案も可能である。