と言っても、ゴルフのデータだけ見ていたら全体がわからないので、今度は
VWゴルフ
アウディA3/S3
セアト:レオン
スコダ・オクタビア
フォード・フォーカス
プジョー308
ルノー・メガーヌ
メルセデス・ベンツ Aクラス
ホンダ・シビック
トヨタ・カローラスポーツ
マツダ3
のデータを重ね合わせてみよう。プジョーは307→308、トヨタはオーリス→カローラスポーツ、マツダは323→マツダというようにモデルチェンジでモデル名が変わったものもある。
これを見ていただければ、ゴルフがいかにすごいか、よくわかる。やはりゴルフはCセグハッチバック界の王者でありメートル原器であり、ベンチマークなのだ。
詳しく見ていくと、21世紀に入ってしばらくはゴルフ、フォード・フォーカス、プジョー308、ルノー・メガーヌという4強がいい勝負をしていた時期がある。フォーカスは2005年にモデルチェンした2代目で人気を落とし、2011年の3代目でさらに販売台数を落とし、いまやゴルフのライバルと言えなくなってしまった。プジョーも307時代(2001ー2008)から308時代になるとかつての人気はなくなってしまった。
それ以外のモデル、たとえばAクラスやBMW1シリーズ(グラフには載せていないが)などは、おしなべて年間10-18万台レベル。販売台数は、クルマの完成度・出来だけではなく、価格戦略、ディーラー数、広告戦略などさまざまな要素が絡み合うもの。欧州で欧州ブランドが強いのは当たり前とも言えるが、日本勢に至っては販売台数ではゴルフのライバルになったことすらない。
もうひとつグラフを作成してみた
グラフの最上段にまるでアルプス山脈のようにそびえ立つのは、グラフのVWゴルフ、アウディA3/S3、セアト・レオン、スコダ・オクタビアの4車種を合計したもの。つまりMQBというVWグループの中核プラットフォームを使うCセグカーである。ご覧になっていただいてわかる通り、100万台/年間という巨大グループである。
プジョー308だってPSAグループで同じプラットフォームを使うCセグ・モデルがあるが、MQBのスケール感にはまるで歯が立たない。MQBは、今回取り上げた4モデルだけでなく、VWポロ、パサート、ティグアン、トゥーラン、アウディQ2、TT、セアト・イビザなどMQB採用モデルを入れれば数百万台にもなる。この桁違いのボリュームがゴルフの力の源泉なのだ。MQBの前も、「PQ35プラットフォーム」で約300万台というボリュームだったから、これはVWグループのお家芸とも言える戦略だ。
これが北米大陸へ話を移すと、まったく異なる様相を呈する。
まず。フォルクワーゲンにとってアメリカはまったく不得意とするマーケットだ。王者ゴルフも北米ではマツダ3、スバル・インプレッサの後塵を拝する立場になる。
一方のフォード・フォーカスは、アメリカでは強い。もっとも強いのがホンダ・シビックで、年間30万台オーバーの販売台数を誇る。とはいえ、シビックは、先代モデルではシビックというモデル名は同じでも欧州、北米、日本で別々のクルマを販売していたから、単純に横並びでは比較しにくいが、マーケットが変われば売れるクルマがまったく変わってくることも興味深い。
これが北米大陸へ話を移すと、まったく異なる様相を呈する。
まず。フォルクワーゲンにとってアメリカはまったく不得意とするマーケットだ。王者ゴルフも北米ではマツダ3、スバル・インプレッサの後塵を拝する立場になる。
一方のフォード・フォーカスは、アメリカでは強い。もっとも強いのがホンダ・シビックで、年間30万台オーバーの販売台数を誇る。とはいえ、シビックは、先代モデルではシビックというモデル名は同じでも欧州、北米、日本で別々のクルマを販売していたから、単純に横並びでは比較しにくいが、マーケットが変われば売れるクルマがまったく変わってくることも興味深い。