6月3日に開催した燃費規制に関する審議会※1での意見を踏まえ、25日、「乗用車の新たな燃費基準に関する報告書」がとりまとめられた。

 国土交通省及び経済産業省が設置した燃費規制に関する審議会において、2018年3月より検討してきた「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(昭和54年法律第49号)」に基づく乗用車の新たな燃費基準について、6月3日に審議会が開催され、報道発表された。同日の審議会では、2030年度を目標とする新たな燃費基準についての「報告書(案)」が示され、これに対して委員から意見が述べられた。今般、それらの意見を踏まえて修正したものについて、各委員の承認が得られ、25日、審議会としての最終的な報告書を公表した。




○ 新たな燃費基準値


2016年度実績値※2 19.2(km/L)


2030年度燃費基準推定値※3  25.4(km/L)


燃費改善率 32.4%


燃費基準の達成判定は、現行と同様に企業別平均燃費基準方式※4(CAFE方式)とする。




○ 目標年度:2030年度




○ 対象範囲:ガソリン自動車、ディーゼル自動車、LPG自動車、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車(下線部は新たに対象とする種別)




○ エネルギー消費効率(燃費値)の算定方法:


電気自動車及びプラグインハイブリッド自動車について、ガソリン自動車等と比較可能にするため、ガソリンや電力等が車両に供給されるよりも上流側のエネルギー消費効率を考慮したWell-to-Wheel(WtW)の考え方を用いて評価する。




 今後、本とりまとめを踏まえ、今年度中を目途に、国土交通省及び経済産業省において、関連法令に基づく基準の改正を行う予定。

※1 「交通政策審議会陸上交通分科会自動車部会自動車燃費基準小委員会」及び「総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会省エネルギー小委員会自動車判断基準ワーキンググループ」合同会議


※2 JC08モードによる燃費値をWLTCモードによる燃費値に換算。


※3 2020年度及び2030年度燃費基準推定値は、2016年度の乗用車の車両重量別出荷構成を前提に算出。


※4 目標年度において製造事業者等が出荷した燃費基準対象車両の燃費値を出荷台数で加重調和平均した値(CAFE値)が、燃費基準値を当該製造事業者等の目標年度における出荷台数実績で加重調和平均した値(CAFE基準値)を下回らない場合に基準を達成したと判定する。
情報提供元: MotorFan
記事名:「 国土交通省:「乗用車の新たな燃費基準に関する報告書」の公表