PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) FIGURE●国土交通省
排ガス・燃費測定モードがJC08からWLTCに変更されたことで、試験モードサイクルが大幅に複雑化。また電動化技術やADASの普及・進化によっても、新車開発におけるシャシーベンチでの評価項目は確実に増大しており、走行試験時の再現性確保が大きな課題になっている。
堀場製作所の新型自動運転ロボット「ADS EVO」は、ハンドルやレバーを持ちやすく運びやすい形状に改良しつつ、骨格などの構造部品を小型軽量化。また車両への固定にISO FIX(チャイルドシート固定用フック)を利用する構造としつつ、すべてのケーブル端子をベースユニット前面に集約させることで、従来型「ADS-7000」に対し重量を27%削減。取付時間も約20分から8分に短縮した、としている。
これらの改良点から、新型「ADS EVO」では特に小型軽量化と搭載時間の短縮に重点を置いて開発されたことが窺えるが、同社説明員によれば人手不足解消と走行試験時の再現性向上に寄与するものにしたかった」とのこと。そして「女性でも持ち運び脱着しやすい」ようにすることも、新型「ADS EVO」における大きな進化のポイントに挙げていた。
さらに細部を見てみると、アクセル・ブレーキ・クラッチそれぞれのペダル用に人間の脚部を模したロッドと、MT車を含むシフトレバーを握って操作することが可能なアームが完備されている。