プラットフォーム(マツダはSmallアーキテクチャーと呼ぶ)から一新したマツダ3は、欧州でも注目の的だ。
一方のBMWの1シリーズも、まさに一新というのにふさわしい変貌ぶりだ。なにしろ、従来のFRレイアウトからFFへと大転換した新型モデルなのだ。
両者が戦うCセグのベンチマークは、ご存知VWゴルフ(7)である。そのゴルフも新型の登場が噂されている。おそらく年内にはその姿を見ることができるだろう(発売は来年になるかもしれないが)。
今回は、デビューしたばかりのマツダ3とBMW1シリーズ(こちらも正式のデビューは9月、発売はその後になるだろう。もちろん、日本導入はその先だから2020年になるだろう)を比較してみよう。
マツダ3のパワートレーンは
2.0ℓ直4ガソリンNAエンジン+24マイルドハイブリッド
1.8ℓ直4ディーゼルターボ
そして秋に登場する2.0ℓ直4SKYACTIV-Xエンジン
の3つのエンジンをラインアップする。日本にある1.5ℓガソリンエンジンは欧州には投入しない。
一方のBMW 1シリーズは
1.5ℓ直3ガソリンターボ
2.0ℓ直4ガソリンターボ
1.5ℓ直3ディーゼルターボ
2.0ℓ直4ディーゼルターボ
の4つのエンジンをラインアップする。それぞれ過給圧違いなどで、さまざまなバリエーションを作るのは、いつものBMW流だ。
ここでは、欧州市場の主役であるディーゼルエンジン搭載車同士でスペック比較をしてみることにする。
Mazda 3 XD
エンジン形式:1.8ℓ直列4気筒DOHCディーゼルターボ
エンジン型式:SKYACTIV-D1.8 S8DPTS型
排気量:1756cc
ボア×ストローク:79.0mm×89.6mm
圧縮比:14.8
最高出力:116ps(85kW)/4000rpm
最大トルク:270Nm/1600-2600rpm
BMW 118d
エンジン形式:2.0ℓ直列4気筒DOHCディーゼルターボ
エンジン型式:B47型
排気量:1995cc
ボア×ストローク:84.0mm×90.0mm
圧縮比:16.5
最高出力:150ps(110kW)/2500-4000rpm
最大トルク:350Nm/1750-4000rpm
とそれぞれ、Mazda3 XDと118dに搭載するエンジンで比べたが、スペックで見ると116dが搭載する1.5ℓ直3ディーゼルターボの方が直接のライバルにふさわしい(最大トルクがともに270Nmで同じ)ように思えるので、今回は「Mazda3 XD vs BMW 116d」とする。
BMW 116d
エンジン形式:1.5ℓ直列3気筒DOHCディーゼルターボ
エンジン型式:B37型
排気量:1496cc
ボア×ストローク:84.0mm×90.0mm
圧縮比:16.5
最高出力:116ps(85kW)/2250-4000rpm
最大トルク:270Nm/1750-4000rpm
トランスミッションは、
マツダ3:6速MT/6速AT
BMW116d:6速MT/7速DCT
を用意する。BMW1シリーズは、118dになるとZF製8速ATになる。
こうしてみると、新型マツダ3と新型BMW1シリーズは、まさに互角のライバルだ。1シリーズがFF化されたことで、このカテゴリーは
マツダ3/1シリーズ/これから登場する次期VWゴルフ(8)が台風の目になりそうだ。