PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
西部警察の「鳩村仕様」をイメージさせる、渋いブラックカラーにドレスアップされた1100カタナ改。
ヨシムラが誇る、豪華なチタン手曲サイクロンマフラー、TMR-MJN40キャブレター(デュアルタックファンネル仕様)、ST-L1カムシャフト、アルミエンジンカバー、マグネシウムヘッドサイドカバーなどでカスタマイズ。
ウインカーの位置変更など、カスタムセンスの高さにも注目だ。
ホイール径を前後18インチに変更(ノーマルはフロント19インチ、リヤ17インチ)した、“究極のカタナ改”と呼ぶべき超カスタム。
エンジンはヨシムラ製φ74ピストン(ノーマルはφ72の1075cc)で1135ccにボアアップされ、ヨシムラ製ST-1ハイカム、DID SPLカムチェーン、TSS製スリッパークラッチなどでチューニング。排気系はTNKエンジニアリング製チタンマフラーでポテンシャルアップされている。
足周りは前後にブレンボ製4ポットキャリパー、ハイパープロ製φ43フロントフォークなどで徹底強化。外装はカーボン製で軽量化されるなど、カタナの外観を崩すことなく細部まで入念に仕上げられている。
【SPEC SHEET】
≪ブレーキ≫
BUILD A LINE フロントブレーキホース T-TYPE ステンブラック
BUILD A LINE リヤブレーキホース ステンブラック
BUILD A LINE クラッチホース ステンブラック
サンスター プレミアムレーシング フロントローター φ320
サンスター リヤローター φ220
ブレンボ (F)4ポット レーシングキャリパー
ブレンボ (R)4ポット ビレットキャリパー
ゲイルスピード ビレットラジアルブレーキマスター
ゲイルスピード ビレットクラッチホルダー
≪冷却≫
アールズ ラウンド オイルクーラーキット ♯6 9インチ16段 ブラック
≪マフラー≫
TNKエンジニアリング チタンマフラー
マーベリック カーボンサイレンサー
≪吸気≫
ヨシムラ ヨシムラミクニTMR-MJNφ40 デュアルタックファンネル仕様
≪ホイール≫
PMC アルミニウム鍛造ホイール MATRIX
≪駆動≫
しゃぼん玉 ゲイルスピード用リヤスプロケット 530-45T ポリッシュ
EK 3Dチェーン 520コンバート
≪タイヤ≫
ダンロップ α-13(F110/80ZR-18・R160/60ZR-18)
≪サスペンション≫
ハイパープロ φ43フロントフォーク ブラック/ゴールド
ハイパープロ ツイン式リヤショック 特注カラー
≪ハンドル≫
サンセイ セパレートハンドル
サンセイ カーボンハンドルバー
≪ステップ≫
アグラス バックステップ ZRX1200用
≪車体≫
ワンオフ ビレットステム
ウイリー スイングアーム 5角目の字 RXコート仕様
カーボンドライジャパン フレーム カーボンドライプロテック
フレーム補強 3箇所
≪エンジン≫
ヨシムラ φ74ピストン 1135cc(STD φ72 1075cc)
ヨシムラ ハイカム ST-1
ヨシムラ DID SPLカムチェーン
TSS スリッパークラッチ
ピストンピン DLC処理
≪外装≫
しゃぼん玉 カーボンアッパーカウル
しゃぼん玉 カーボンテールカウル
しゃぼん玉 スモークスクリーン
しゃぼん玉 カーボンフロントフェンダー
ピーター アルミタンク
To'sカスタム スプリームシート加工
SD BROS MC CR-1ガラスコーティング
≪電装≫
モト ガジェット モトスコープ クラシックメーター
ASウオタニ SP2フルパワーキット
“石原軍団”が出演した大人気テレビドラマ「西部警察」で、舘ひろしが扮する鳩村刑事が乗っていたカタナをオマージュしたカスタム。
新車以上の美しさとコンディションを狙う、同社のレストアスタイル「BESPOKE(ビスポーク)」の究極の進化形「ULTIMATE」を目指した一台だ。
外装をブラックに変更し、テール周りをショート化するなど、鳩村仕様のフォルムにカスタマイズ。
カフェレーサースタイルのシングルシート、同社製スイングアーム、ヨシムラ製ブラックアブソリュートキャブレター、モトガジェット製メーター、マグネシウム鍛造ホイール、フルチタンマフラーなどで構成。
こちらも「BESPOKE(ビスポーク)」の究極の進化形「ULTIMATE」を目指したカタナ。アルミタンク、マグネシウム鍛造ホイール、フルチタンマフラーなどのパーツも盛り込まれている。
「BESPOKE(ビスポーク)」とは、車両を全バラにし、フレーム単体にするとこから作業を開始。隅々までバリ取りし、溶接跡も研磨作業を実施するシステム。
エンジンも全て分解し、各パーツのバリ取り、ブラスト加工、特殊耐熱加工、ミッションなどのWPC加工、各部のバランス取り、バルブ研磨、ポート研磨など、エンジンの精度を限界まで上げるチューニングを実施するという徹底ぶりだ。
写真はスズキブース、新型カタナのすぐ近くに展示されていた、GSX1100Sカタナのファイナルエディション。
1981年にヨーロッパへ輸出開始されたカタナ1100。長年高い人気を誇っていたが、エンジン設計の古さゆえ排ガス規制に対応しきれず、2000年をもって生産終了。ファイナルエディションとして、1100台が国内で限定発売された。同モデルは即時完売。カタナの人気の高さを改めて知らしめた。
エンジンは海外仕様のフルパワー111PSから、1994年から発売された国内仕様と同じく95PSにデチューン。(※1994年より、これまで750ccだった国内の二輪排気量の上限が撤廃された)
ホイールはデザインを従来と同一の星形としつつも、初めてチューブレスタイヤを採用。貧弱だったフロントブレーキは、φ270mmソリッドディスクから、φ300mmフローティングディスクに変更されている。
フロントブレーキキャリパーはスライド1ポットから、対向型4ポットに強化。ステップフレームは、溶接ではなくボルト止めになるなど、当時の最新モデルに相応しい改良が施されている。