とにかく、今、警察は「2020年までに交通事故死者を2500人以下にする」という政府の目標を実現させるべく、本腰を入れて取り締まりに励んでいる。スピード以外でも、「あおり運転」、「横断歩道での歩行者妨害」や「自動車対自転車事故の抑止」に力を入れ、さらに2020年には「スマホ等のながら運転」の罰則も強化される予定だ。2020年に向け、ドライバーの道交法遵守意識や運転マナーなどが、ますます問われていく事になるだろう。
とはいえ、交通事故死者を減らすには、検挙目当て(反則金目当て)とは言わないまでも、違反や事故が起こってから、いわゆる結果論としての検挙率アップを狙うのではなく、「危険な事故や違反を未然に防ぐ」という交通取り締まり本来の目的に立ち返り、ドライバーに対する抑止力を働かせることが1番の得策であることは間違いない!
ちなみに昨年の交通事故死者は3,532人と過去最少だが、前年比-162人と、このペースでは、目標達成にはおぼつかない。高齢者の交通事故も増えている状況なので、今後は警察のお手並みを拝見したいものだ。
※警察発表の交通事故死者数は、事故から24時間以内に死亡された方の数。
スピード違反の検挙数の検挙速度別の内訳を見てみると、15km/hオーバー以上が約99.9965%と昨年(約99.997%)に比べてもそれほど変ってはいない。つまり、15km/hオーバー未満なら、100%とはいえないものの、相変わらずセイフティゾーンであるということだ。もちろん、警察の言うとおり、「1km/hでもオーバーすれば立派なスピード違反」であり、事実、43人が「15km/h未満」で切符を切られているが、原則的に「15km/hオーバー以上」というのが全国の交通警察官の共通意識となっていると判断してもかまわないだろう。
移動オービスの導入による生活道路やゾーン30での取り締まりでは、制限速度が低いだけに10km/h 程度の速度オーバーでも捕まるのでは?という噂もあったが、今のところは、その不文律は守られているようだ。
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