ロールバーを装着するとNC に比べてかなりタイトな車内空間となってしまう。
ヘルメット装着状態では、純正シートではロールバーと干渉してしまうことも。
また、長身のドライバーなら頭上はロールバーを越えてしまう問題が発生する。
その対策方法をブリッドのシートでのポジション調整で探ってみる。
<TEST1>
まずは、ブリッドの数あるラインアップの中でも「RACING」のひとつ手前のスパルタンモデルとなる「ZIGE Ⅲ Type-R」を装着して、ヘルメットとロールバーの間隔を測定した。
次の<TEST2>で紹介する「VIOS Ⅲ」よりもローポジションで、バックレストが寝た形状だ。ニーサポートも大型で、乗降性よりもホールドを優先したもの。これを装着すると一発で座高問題はクリアした。さらに、クッションの細かいチューニングでよりしっくりポジションを決めることも可能だった。
ロールバー高とヘルメットとの間隔
座面クッションあり −10mm
座面クッションなし −20mm
座面のクッションがあるなしで、ヘルメット高に−10mm の変化
が。ちなみに着座写真はすべてクッションを外した状態だ
<TEST2>
次はVIOS Ⅲを装着してテスト。ブリッドのLOW MAX 技術でこちらもローポジションだが、ZIEG より着座位置が高くシートバックも立ち気味。ニーサポートも低めで、前方にスライドしてもトランスミッションのコンソールにも干渉しないため、ZIEG より万人向けで日常性がある印象だ。
<TEST3>
今度はVIOS Ⅲの前方の取り付け穴(写真上/ 20mm 間隔)の下方を選び、シートを寝かせた状態を試す。これでヘルメットの間隔に余裕が生まれるハズ。
だが、シートバックを寝かせるとND だとシートが後方にスライドできず、着座位置が高い状態に。ND はシートが前方だと着座位置が高くなるレール構造の罠があった。
シートの傾きを比較。寝かせるとロールバーに干渉して後方にスライドできない。NDのシートレールの構造は、前方にスライドするときつい傾斜で着座位置が高くなる。そもそもシートが前過ぎて窮屈。
ロールバー高とヘルメットとの距離
座面クッションあり +13mm
座面クッションなし ±0mm
<TEST4>
最後はVIOS Ⅲのシート前方の穴が上で、シートレール前方の穴は一番上を選択してみた。これで、本来の前後スライド位置(一番後方から1 ノッチ戻し)でしっくりときた。ロールバーよりもヘルメットが下方に収まった。シートの形状だけでなく、レール構造やポジション調整の手法などタメになる実験だった。
ロールバー高とヘルメットとの距離
座面クッションあり +7mm座面クッションなし −3mm
座面クッションなし −3mm
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