デモンストレーション車両である大型ピックアップトラックでは、コンポーネント同士の相乗効果により、再生エネルギーを回収してさらなるトルクを提供するためのエネルギー効率に優れた方法を実現したほか、より迅速なエンジンの応答性や、エンジン停止オペレーションの拡大など、さまざまな利点がある。
ボルグワーナーの小型電動コンプレッサー「eBooster」は、コンプレッサーホイールの駆動に電動モーターを利用するため、排気ガスの流れに左右されない。当製品は、優れた低速トルクを実現し、吸気経路のさまざまな場所に、アクティブ制御のバイパス弁と一緒に取り付けが可能。高いシステム効率、卓越したパワー密度、応答性の向上により、ターボラグを事実上解消した。この技術はポンピングロスを低減するほか、低速トルクの向上により、さらなるダウンサイジングとダウンスピーディングへの道を開く。
ボルグワーナーの先進的MGUは、通常ハイブリッド機能を促進する目的からパワートレイン機構内に取り付けられる。これに対し、より高性能なMGUは従来のジェネレータに代わり、アクセサリードライブを経由してエンジンに接続される。その位置は、構造や統合のニーズによって異なる。
利用可能な構成が複数あることで、さまざまな性能特性も実現する。トルクの増減が可能なこの技術は、回生エネルギーを十分に捕捉して追加の電気エネルギーを車両の電気負荷に対して供給し、燃料を節約する。25kWの入出力が可能な48VのMGUは、迅速かつスムーズなエンジンスタートも実現する。
また、ボルグワーナーは、統合された電子部品を搭載したモータージェネレータ(MGI)も提供している。この製品は電磁気的に複数のバリエーションをそろえ、さまざまな性能要件に対応している。
ボルグワーナー・ターボシステムズの社長兼事業本部長のロビン・ケンドリック氏(Robin Kendrick)は、「ボルグワーナーでは、システム技術ソリューションの向上に常に取り組んでいます。当社の『eBooster』技術とMGUの組み合わせは、48V対応の理想的なソリューションを顧客にもたらし、選り抜きのサプライヤーとしての当社の地位が強化されます」と述べている。