2017年7月に開催されたシーズン4の最終戦でチームタイトルを獲得したAudi e-tron FE04をさらに進化させたこのマシンは、アウディとシェフラーが共同開発したAudi Schaeffler MGU03と呼ばれるモータージェネレーターユニットを搭載。プロジェクトリーダーのトリスタン・サマースケイルは
「1速ギヤというコンセプトはそのままに、全てのパーツを製作しました。ドライブトレインパーツの95%を新設計することで、重量を10%削減することにも成功しました」
とコメント。フォーミュラEではモーター、インバーター、ギヤボックス、リヤサスペンションコンポーネント、ソフトウェア以外の部分は全チーム共通となるため、これらの部分の開発が非常に重要となる。
そしてAudi e-tron FE05の外観上の最大の特徴はリヤウインを持たないことだろう。ダウンフォースは後部のディフューザーが生み出す構造だ。
モーターのパワーは予選では250kW(340ps)、決勝では200kW(272ps)に制限され、最小重量はドライバーを含めて900kgと規定されている。そして今まではひとりのドライバーが2台のマシンを乗り換えていたが、2018/2019シーズンはひとり1台のマシンとなる。これはバッテリー(マクラーレン製)の性能が向上し、45分間のレースを走りきることができるようになったためだ。
ドライバーは今まで通り、ダニエル・アプトとルーカス・ディ・グラッシ。またアウディワークスチーム以外にもイギリスのヴァージン・レーシングがこのAudi e-tron FE05で参戦する予定だ。