2017年、200の市場で年間1060万台を販売したルノー・日産自動車・三菱自動車は、Googleのアプリケーション・サービスを車載インフォテインメントおよびクラウドベースのシステムと統合することで、ルノー、日産自動車、三菱自動車の顧客の体験を充実させていく。このAndroidのプラットフォームは幅広い車両に展開されるが、この共通プラットフォームをベースに、各ブランドは柔軟に独自のユーザーインターフェースや特有の機能を提供していく。
今回のインフォテインメントに関するパートナーシップは、2022年の終わりまでに年間1400万台以上の販売台数を目指す中期計画「アライアンス2022」の中で掲げているコネクティビティとクラウドベースのサービスをより多くの車両に搭載していく取り組みの一環。同計画にはこの他、12車種の新型ゼロ・エミッションEVや自動運転技術、アライアンスインテリジェントクラウドの導入などが含まれている。
アライアンスインテリジェントクラウドは、データ管理とインフォテインメントシステムを統合し、無線通信アップデート、遠隔診断をアライアンス各社の車両で行うことを容易にするプラットフォームを提供することで、次世代インフォテインメントシステムに安全なコネクティビティをもたらす。
アライアンスとGoogleの最新技術を組み合わせることで、アライアンスメンバー各社の車両は市場で最も高度なインフォテインメントシステムの一つを備えることになる。
ドライバーと乗員はGoogleとAndroidの機能を活用することで、何千もの既存のアプリケーションや絶えず増え続ける新しいアプリを含むエコシステムを利用できるようになる。Android開発者の幅広い知識と巨大なコミュニティをシステムと組み合わせることで、車内で数多くの人気アプリを簡単に利用することができるようになる。また、このシステムはApple iOSのような他のOSを搭載しているデバイスにも対応する予定だ。
ルノー・日産自動車・三菱自動車で事業開発を担当するアライアンス シニアバイスプレジデント(SVP)のハディ・ザブリット氏は、「現在は車外もしくはモバイル端末を対応車両に繋ぐことで利用できる優れたユーザー体験を、このGoogleとのパートナーシップにより、提供することが可能になります。Google マップ、Google アシスタント、Google Play ストアなど、多くのユーザーが慣れ親しんでいるGoogleのアプリケーションやサービスに加え、パワフルかつシームレスなコネクテッド体験を我々の車両を通して提供していきます」と述べた。
ルノー・日産自動車・三菱自動車でコネクテッド車両の開発を担当するアライアンス グローバルバイスプレジデント(GVP)のカル・モス氏は、「Androidプラットフォームをインフォテインメントシステムに組み込むことで、新しいレベルの知能を我々のコネクテッドカーに加えていきます。将来的にGoogle アシスタントはGoogleの優れたAI(人工知能)技術を使い、お客さまと車両とのやり取りの主要な手段となります。Google マップとGoogle アシスタントをアライアンスのインフォテインメントシステムに組み込むことで、お客さまは最先端のAIベースのアプリケーションをすぐに利用できるようになります。そして、Google Play ストアに車内からアクセスすることで、お客さまはオープンで安全な自動車用に設計されたAndroidアプリのエコシステムを満喫することになるでしょう」と付け加えた。
Googleでプラットフォームとエコシステムを担当するシニアバイスプレジデントのヒロシ・ロックハイマー氏は、「Googleとルノー・日産自動車・三菱自動車は、親しみがあり、アップデートが可能でコネクテッドされたアプリやサービスによる、高度かつ安全でシームレスな車内体験を提供するという共通のビジョンを持っています。我々はルノー・日産自動車・三菱自動車とパートナーシップを組み、Google アシスタント、Google マップやその他の人気アプリをPlay ストアやAndroidを通して、世界中のドライバーと乗員に提供できることを喜んでいます」と述べた。