川崎重工は、フラッグシップモデル「Ninja H2/Ninja H2 Carbon*1」をモデルチェンジして発売する。これに加えてサーキット走行専用モデル「Ninja H2R」も装備を充実させ、2019年モデルとして発売する。全機種ともに2018年8月10日より導入国で順次受注を開始。

 川崎重工グループの技術の粋を結集し開発されたこの3モデルは、自社製スーパーチャージャーを搭載したスーパーチャージドエンジンにより比類なき加速力を体感できる究極のハイパフォーマンスモデルとなる。

Ninja H2/Ninja H2 Carbon(2019年モデル)

<従来モデルからの主な変更点>




■Ninja H2/Ninja H2 CarbonN(2019年モデル)




●エンジン


1. さらに熟成されたスーパーチャージドエンジン


 優れた燃費性能を持つNinja H2 SXのバランス型スーパーチャージドエンジン開発で得たノウハウを活用し、エンジン効率を高めた998㎤水冷4ストローク並列4気筒スーパーチャージドエンジンを搭載。エアフィルター、インテークチャンバー、スパークプラグといった主要部品をNinja H2 SXと共用とし231psを実現している。




●車体


1. ブレンボ製「Stylema」モノブロックブレーキキャリパー


 イタリア・ブレンボ社製のストリート用モノブロックキャリパーラインナップより、最新かつ最上級モデルの「Stylema」をフロントブレーキに採用。従来モデルの「M50」に比べ小型・軽量化し、ブレーキ性能の向上にも貢献。




2. ブリヂストン製最新タイヤ


 ブリヂストンの最新モデルである「BATTLAX RACING STREET RS11」が、より軽快なハンドリングを約束する。




●装備


1. カワサキ初のスマートフォン接続機能


 Bluetooth機能を搭載し、スマートフォンとの相互通信が可能。専用スマートフォンアプリ「RIDEOLOGY THE APP」を使用し、車両情報や走行ルートをスマートフォンで確認したり、スマートフォンへの電話やメール着信をインストゥルメントパネルの液晶スクリーンに表示させたりすることができる。




2. 様々な情報を機能的に表示するフルカラーTFT液晶スクリーン


 インストゥルメントパネルに高品質なフルカラーTFT(Thin Film Transistor,薄膜トランジスタ)液晶スクリーンを採用。スクロール可能なマルチファンクションウィンドウと表示モード選択機能(4モード)を備えている。走行状況やライダーの好みに応じて、スーパーチャージャーの過給圧/スロットル開度/ブレーキ効力/前後加速度の中から必要な情報を視覚的に表示させることが可能だ。また、周囲の明るさに応じてスクリーンの明るさを調節する自動調光機能により、高い視認性を確保している。




3. 傷を自己修復する「ハイリーデュラブルペイント」*2


 傷を自己修復する特殊コーティング塗装の「ハイリーデュラブルペイント」を採用。高品質な外観を維持する。




4. 全灯LED化


 ナンバー灯にLEDを採用。既にLEDを採用しているヘッドライト、テールランプ、ウインカーと併せ、全灯火類のLED化を実現している。

Ninja H2(2019年モデル)



Ninja H2 Carbon(2019年モデル)



■Ninja H2R (2019年モデル)

<従来モデルからの主な変更点>




●車体


ブレンボ製「Stylema」モノブロックブレーキキャリパー


 イタリア・ブレンボ社製のストリート用モノブロックキャリパーのラインナップより、最新かつ最上級モデルの「Stylema」をフロントブレーキに採用。従来モデルの「M50」に比べ小型・軽量化し、ブレーキ性能の向上にも貢献している。

Ninja H2R  サーキット走行専用モデル



「Ninja H2」ボンネビルスピードウィーク参戦マシン

 また、当社内の開発者やテストライダーなどの有志で結成されたレーシングチーム「Team 38」が、2018年8月11日から17日にかけてアメリカのボンネビルソルトフラッツで開催されるモータースポーツイベント「ボンネビルスピードウィーク」の「P-PB 1000*3」クラスに「Ninja H2」で参戦。


 8月14日に時速211.621マイル(時速340.571km)、続く8月15日に時速207.263マイル(時速333.557km)をマーク。2日間の平均となる時速209.442マイル(時速337.064km)が参戦クラスにおける世界記録と認定され、「Ninja H2」の性能の高さを証明した。

Ninja H2 ボンネビルスピードウィーク参戦車

*1:Ninja H2 Carbonは、軽量で高い強度を誇るカ-ボンファイバー製(CFRP)のアッパーカウルを採用。


   フロントまわりをNinja H2Rと同じイメージとしたことで、さらなる高級感、品質感を醸し出しています。


*2:コーティングが元の状態に戻るには1週間以上かかる場合もあります。


   また、コイン、キー、ファスナーによる傷の場合、塗装は元の状態に戻りません。


*3:1000ccまでの過給エンジンを搭載した市販モデルで競われるクラス


*4:1966年に発売された2ストローク250ccロードレーサー

■商品名


Ninja H2/Ninja H2 Carbon/Ninja H2R


■受注開始時期


2018年8月10日以降


■導入予定国


欧州、アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本、


インドネシア、タイ、フィリピン、その他


■カラー


・ミラーコートスパークブラック(Ninja H2)


・ミラーコートマットスパークブラック×ゴールデンブレイズドグリーン(Ninja H2 Carbon)


・ミラーコートマットスパークブラック(Ninja H2R)






※「Ninja H2R」は公道および一般交通の用に供する場所では一切走行できません。また、ナンバープレートを取得することもできません。


※「Ninja H2R」はサーキット走行専用モデルのため、一般車と異なり保証の対象になりません。

車名(通称名): Ninja H2R


全長×全幅×全高: 2,070mm×850mm×1,160mm


軸間距離: 1,450mm


最低地上高: 130mm


シート高: 830mm


キャスター/トレール: 25.1°/108mm


エンジン種類/弁方式: 水冷4ストローク並列4気筒/DOHC 4バルブ


総排気量: 998cm³


内径×行程/圧縮比: 76.0mm×55.0mm/8.3:1


最高出力: 


・228kW(310PS)/14,000rpm


・ラムエア加圧時:240kW(326PS)/14,000rpm


最大トルク: 165N・m(16.8kgf・m)/12,500rpm


始動方式: セルフスターター


点火方式: バッテリ&コイル(トランジスタ点火)


潤滑方式: ウエットサンプ


エンジンオイル容量: 5.0L


燃料供給方式: フューエルインジェクション


過給機: 遠心式スーパーチャージャー


トランスミッション形式: 常噛6段リターン


クラッチ形式: 湿式多板


ギヤ・レシオ: 


1速: 3.188(51/16)


2速: 2.526(48/19)


3速: 2.045(45/22)


4速: 1.727(38/22)


5速: 1.524(32/21)


一次減速比/二次減速比: 1.551(76/49)/2.333(42/18)


フレーム形式: トレリス


懸架方式: 


・前 テレスコピック(インナーチューブ径 43mm)


・後 スイングアーム


ホイールトラベル: 


・前 120mm


・後 135mm


タイヤサイズ: 


・前 120/600 R17


・後 190/650 R17


ホイールサイズ: 


・前 17M/C×MT3.50


・後 17M/C×MT6.00


ブレーキ形式


・前デュアルディスク330mm(外径)


・後シングルディスク250mm(外径)


ステアリングアングル:  (左/右)27°/27°


車両重量: 216kg


燃料タンク容量: 17L


乗車定員: 1名


最小回転半径: -


カラー: ミラーコートマットスパークブラック


メーカー希望小売価格: 5,940,000円


(本体価格5,500,000円、消費税440,000円)




※付属品としてタイヤウォーマー・レーシングスタンドを含む
情報提供元: MotorFan
記事名:「 カワサキ、Ninja H2、Ninja H2 Carbon、Ninja H2Rに2019年モデルを発売