エンジンは当時Z31のフェアレディZなどに搭載されていた、3.0リッターV6エンジンのVG30をDOHC化したVG30DE。パワーは230psと今でこそ大したものには感じませんが、85年当時は同じVG30のSOHCターボであるVG30ETが230psで国産車最強だった時代。ターボに頼らず、NAで230spをマークするというのはスゴイことでした。
モーターショーのコンセプトカーはカタチだけの「ハリボテ」であることも少なくありませんが、このMID4は走行可能。秋に富士スピードウェイで行なわれた世界耐久選手権、WEC JAPANでもペースカーをつとめるなど、高い完成度を誇っており、市販も間近いのでは? と噂されていました。
とにかくMID4の登場は筆者には衝撃的で、帰りに晴海からの水上バスの列に並んでいるときも、友人とMID4について熱く語っていたのを憶えています。当時MID4がどのくらい注目されていたかというと、コンセプトカーでありながらプラモデルが発売されてしまったくらい。もちろん筆者も買ってつくりました。
このように国内外で注目を集めたMID4ですが、市販化は行なわれなかったもののさらに開発を進め、次回1987年の東京モーターショーで、MID4−Ⅱに進化します。
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その後の日産スポーツモデルの礎となったMID4-Ⅱ
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まるでフォーミュラカーのようだったダイハツX021
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