ついに納車となった編集部ZC33S。走行距離はわずかに13kmだ。加茂としてもここまでのド新車は初めての経験である。しかも、この先、長い付き合いになることは間違いなし。少しでもいい状態を長く保ちたいし、どこぞのショップデモカーにも負けない速さを手に入れたい。となれば、やることはひとつ!!




丁寧な慣らしだ!!

 このとき走行約450km。ここまでのインプレッションでは、ややエンジンはもっさりとしている。シフトタッチも重めで、3速や4速に入れるときに少し引っかかりを感じることが多かった。




 現在では慣らしは不要だとか、いやいや1000kmはおとなしく走れとかいろいろあるが、そこで話を聞いたのはミスタースイフト、いやスイフト大好きおじさんこと 田中ミノルさん。


 TMスクエアというスイフト専用パーツブランドを展開する会社の社長であり、昔はレースしてたんだとか……。なんせ歯に衣着せぬ毒舌には定評がありまくる。




 第一声は「なんで慣らしなんてしないといけないんですか!!」と否定派の様子。






ミノルさん「だって僕らがレースで使うエンジンはいきなり全開です!!」


REV加茂  「それってもう回してあるエンジンなんじゃ?」


ミノルさん「うん、エンジンベンチで慣らししてあるんだって」


REV加茂  「ほら(笑)」


ミノルさん「とはいえ、何千kmも慣らしはしません。ベンチで少しまわしてあるだけでしょ。そんな神経質になってゆっくり走るとかは全く必要ありません”ゼッタイです”」と。




でも、以下の3箇条は気をつけてほしいという

今回入れたのは 5W-40。FTソフトマターという特殊物質がエンジンの負担がかかる部分を重点的に保護してくれるという。ちなみにZC33S用には専用粘度のオイルを現在開発中とのこと。

●新車時ほどクリアランスが狭いからいいオイルを!!




ミノルさん「だって最近のエンジンはクリアランスゼロでしょ。ってことは新車時ほどキツキツで削れやすいわけだから、良いオイルで守ろうということ。慣らしだから安いオイルでいいやというのにはまったく賛同できません!!」

こちらはエンジンオイル。意外にも結構黒い。

●ある程度の切り粉が出るのでオイルは早めに交換を!!




ミノルさん「特別な慣らし運転は不要と思いますが切り粉が出るのは事実。とくにミッションやデフはいっぱいでます!! 切り粉が出なくなるまで早めにオイルを何度か交換してあげましょう」

こちらはミッションオイル。切り粉がギラギラして味噌汁の味噌のように浮いている

●オイルフィルターは毎回必ず交換!!


ミノルさん「フィルターも必ず交換しましょう」


REV加茂 「自分ちのフィルターが売れて儲かるからでしょ?」


ミノルさん「違います!!! ほんとカモチンって失礼だよね。いいですか、新油に古いオイルが少しでも混ざったら性能は古いオイルに大幅に近づきます!! コップに入ったきれいな水にスプーン1杯泥水入れたら、全部泥水になっちゃうでしょ!! それと同じです」


とのこと。結局オイルは早く変えたほうがいいのね。

 というわけで、レブ号はこのとき約450kmを走行。エンジンとミッションオイルともに田中ミノル氏開発のオリジナルオイルを注入。


エンジンオイルは5W-40とフィルターもオリジナル品に交換。ミッションオイルはFF-315とした。




 エンジンオイルは交換直後からエンジンが軽くなったのを体感。さらに強いインパクトがあったのがミッション。これまで3速/4速がやや引っかかる感じがあったが、オイル交換後は完全にスムーズになった。


 うーん、ビリオンオイルズなかなかやるなぁ~。


 とりあえず、1000kmまではこのオイルで、不要と言われたけど、あまり負荷をかけないように走っています(加茂)

情報提供元: MotorFan
記事名:「 すごいぞ、新型スイフトスポーツ!!第2回:慣らし運転の是非を問う!! by 田中ミノル先生