しかし、ベースモデルですら2370万円と高額なスーパースポーツ出ある上に、海外(北米)生産モデルで国内への入荷が追いつかず、なかなかその実力チェックもままならなかったのが現実だ。
「そういえば、新型NSXが入ったんでイベントに持っていって計測しましょうか」と、編集部に声をかけてくれたのは三重県のクルウチ。国産スポーツのチューニングも手がけるチューニングショップで代表の久留内さんは大のドラッグフリークだ。
納車したてという状態ながら、カッティングでドレスアップされ、コースに持ち込まれた新型NSX。「まだ車両の特性もよくわからない…(笑)」といいながら、スタートラインについてみる。
トラクションコントロールの作動で、飛び出すというよりもするするっといった感じのスタートながらも1本目から11秒664(終速187km/h・リミッター作動)とノーマル車両としてはかなり高い性能を感じさせる。
結局2本完全ノーマルの状態で、2本をサーキットモードで合計4本走行したが、ベストタイムは最初の1本で11秒664、終速がいちばん伸びた最終の走行で400m地点で197.26km/h。タイムは4本すべてが11秒台(11秒664、11秒759、11秒849、11秒941)とかなり揃っていることは、制御性能の高さを物語っているのだろう。ちなみに、スタートの性能の指針となる、60フィート(約18m)のタイムは、4本すべてが1.8〜1.9秒台だった。
今回はナラシもそこそこの新車ということで、ローンチスタートは試さなかったが、スタートダッシュを高めれば11秒台前半は間違いなく出る……もしかすると、10秒台に入れられるかもという感触だった。