曙ブレーキ工業は、長年にわたる電動パーキングブレーキの研究開発で培った技術ノウハウをベースに、既存他社量産品に対し高いクランプ力を発生する「中・小型トラック用電動パーキングブレーキ」を世界で初めて開発した。

 既存の他社量産品はひとつのモーター出力をひとつのスピンドル機構を介しひとつのピストンに伝達する構造になっていることに対し、曙ブレーキの工業電動パーキングブレーキは、中・小型車の多くに適用されている2ピストンディスクブレーキをベースとしており、ひとつのモーター出力をふたつのスピンドル機構を介し2つのピストンに伝達できる独自の構造であり、発生出力も既存の他社量産品に対し200%以上になっている。また、出力を得るために必要な電流値は14Aと乗用車用既存製品と同等になっているとともに、車両1台当たり3kg以上の軽量化も可能になる。




 自動車の電動化で搭載システムの電子制御化が進む中、ブレーキに対しても、消費電力の低減、車両の軽量化、安全性向上に繋がる製品開発が求められている。今後は、確実な量産立上げに向け、2019年に生産体制を構築する。将来は、同パーキングブレーキを軸としたビジネスの拡大、および同社で継承されてきた技術と新たな差別化技術の融合による様々な電動ブレーキキャリパー開発への展開を進めていく。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 曙ブレーキ:世界初「中・小型トラック用電動パーキングブレーキ」開発