さらにリアディフューザーの形状を高効率化できたのはテールエンドパイプを、セナと同様に上方排気としたことだ。これはもちろんエアロダイナミクスに有利だが、パイプ長を低減することで約13kgもの軽量化にも貢献した。なお、このエンドパイプの形状を実現するために、テールエンドは74mm延長されていることが、車名のLTの由来になっていることは言うまでもない。
軽量化は徹底している。もともと全車、軽量なカーボンモノコックを採用するマクラーレンだが、この600LTでも同様だ。さらにボディパネルのアルミをCFRP製に置き換え、ダブルウイッシュボーン、アップライト、アンチロールバーを専用品に替え、エアコンやオーディオなどの快適装備を省き、薄板ガラスを採用するなど涙ぐましい努力の甲斐あって、合計して82.5kgも軽量化できたという。なおエアコンのレスオプションは現時点で1台のみという。