現在のスズキの二種スクーターカテゴリーといえば、前後14インチのアドレス110と、前12インチのアドレス125がラインナップしているが、V100やV125といった往年のアドレスVシリーズといえば、狭い路地もスイスイと切り返しできる前後10インチタイヤがお決まりである。
このVシリーズの10インチの足周りを継承したスウィッシュがいつ発売するのかと、巷のアドレスV125オーナーや、V125Sオーナーが一挙手一投足に注目しているのである。
今回展示されていた車両は、2017年10月に開催された東京モーターサイクルショーでの車両と同一で変更は特に無し。現在判明している諸元も同じ内容だが、ここで改めて解説しよう。
まずエンジンは近年のスズキ製スクーターに採用されている低フリクション設計の「SEP(スズキエコパフォーマンス)」。その空冷124cc 4ストローク単気筒を搭載する。
外観も従来のアドレスVシリーズとは大きく異なり、アッパーカウル内にセットされていたヘッドライトは、LED化され、フロントカウル内に移設。これによりフロントカウルはボリュームをもたせたデザインに。テールランプもLED化された一方で、前後ウインカーはバルブ式としている。
また1本式だったリヤショックは2本式に変更し強化。プリロード調整機能も備える。ブレーキはフロントがディスク式、リヤがドラム式、タイヤはMAXXIS製100/90-10を前後に履く。
アドレスV125ではシート後方下部に格納されていた燃料タンクは、フロアタンク下にマウント。これにより、フルフェイスヘルメット1個+αの収納スペースを確保している。
給油口はフロントインナーカウルの左側に設置。右側の収納上部、キーシリンダー隣にはスマートフォンやモバイル機器の充電に便利な5VのUSBポートを標準で装備する。
展示車両の細部に再び注目しよう。車両脇の掲示板には「参考出品」とあるが、フロントフェンダーに白い反射板、リヤフェンダーに三角マーク。日本の交通法規に則ったこれらステッカーが貼られているとあって、国内での導入はほぼ視野に入っていると思われる。
■主要諸元■
●全長:1831mm
●全幅:716mm
●高:1108mm
●ホイールベース:1248mm
●パワーユニット:124cc 4ストローク単気筒エンジン