壇上に立った株式会社SUBARUの吉永泰之代表取締役社長は、このコンセプトカーに対する思いを次のように語った。
「これまでもSUBARUブランドを表現するためにコンセプトカーを発表してまいりましたが、本日、皆さまに改めてお伝えしたいのは、最高の『安全』性能を実現しつつ、SUBARUの走りをはじめとする、クルマの様々な『愉しさ』を追求し続ける想いです。そのような私たちの意思を形にしたものが、SUBARU VIZIV PERFORMANCE CONCEPTです」
SUBARU VIZIV PERFORMANCE CONCEPTは、WRXをイメージさせる張りのあるボディデザインが美しいコンセプトモデルで、VIZIVシリーズ初となるセダンボディを採用した。スバルでは、『SUBARU の優れた走行性能を象徴する歴代車種や、50年以上に渡り進化を追求してきた水平対向エンジンを核としたシンメトリカル4WDをイメージソースとし、将来に渡って引き続きSUBARUが追求していく「走る愉しさ」をスポーツセダンとして表現しました』と発表している。
「安心・安全なクルマづくりについては、高い安全性能を絶対条件とする航空機メーカーとして100年前に誕生して以来、SUBARUには世界最高水準の安全を追求するDNAが根付いています。私たちは、独自の暗転支援システム・アイサイトを進化させ続け、交通事故ゼロを追求しています。今年6月に発表した高度運転支援技術“アイサイト・ツーリングアシスト”は、事故ゼロの実現と、その先にある自動運転に向けた進化のワンステップです」と吉永代表は語る。
ボディデザインは、WRCを席巻したインプレッサ、現在も世界のモータースポーツで活躍しているWRXといったモデルを意識しつつ、スバルの最新デザインフィロソフィである「DYNAMIC × SOLID」に基づき次世代スポーツセダンを表現したという。ボディサイズは、全長4630×全幅1950×全高1430mm、ホイールベースは2730mmと公開されている。
ちなみに車名の「VIZIV」は「Vision for Innovation」を語源とする造語で、革新のための未来像という意味を持っている。
このほか、スバル・ブースでは参考出品モデルとして、レガシィ アウトバック・リミテッド スマートエディション、SUBARU XV ファン・アドベンチャーコンセプト、インプレッサ・ヒューチャースポーツコンセプトの3台を展示。
また、国内市場向けSTIハイパフォーマンスモデル2車種、S208とBRZ STI Sportを出展。S208は450台限定、BRZ STI SportはBRZのカタログ最上級モデルとなるが、100台限定で「クールグレーカーキEdition」を発売。
さらに北米専用モデルとして、3列シートを持つSUV『ASCENT』を来月(11月)に発売することも発表された。
スバルブースのコンセプトは「安全と愉しさ」の将来像や世界観を表現すること。こうした魅力たっぷりの展示車両を見ていると、近未来のスバルの方向性が見えてくる。