9月1日に発売された新型2代目N-BOXは、軽規格いっぱいの3,395mm・1,475mmという全長・全幅に、全高はFF車で先代より10mm高い1,790mm、4WD車では15mm高い1,815mmと、先代にも増して背高のディメンションを持つ。ホイールベースは2,520mm、タイヤサイズは155/65R14 75Sと165/55R15 75Vの2種類で、トレッドは前後とも14インチタイヤ装着車が1,305mm、15インチが1,295mmと、先代とほぼ同じだ。サスペンション形式もフロントがストラット式、リヤがFF車はトーションビーム式で、4WD車はド・ディオン式と、初代から変わりはない。
だが、その細部が大きく進化している。ダンパーには、フリクションを低減して減衰力の立ち上がりを早めることで、荒れた路面など入力が小さく周波数が高い領域での微振動を抑え、かつ段差の乗り越えやコーナリング時など入力が大きく周波数が低い領域では低い減衰力を素早く発生させる、高応答性フリクションコントールタイプを前後に採用した。
さらにフロントサスペンションは、ダンパーのロッド径を18mmから20mmにアップしつつ中空化して、横剛性を高めながら軽量化。FF車のナックルやスタビライザーリンクはアルミ製に変更してバネ下重量の軽減を図りつつ、配置も見直すことでアンダーステアを抑えている。
そして、FF車のリヤサスペンションにはスタビライザーを標準装備。フロントスタビライザーの装着と相まってロール剛性が高められたため、全車でスプリングレートを25%下げ、乗り心地を改善することが可能になった。さらに、ボディ側のコンプライアンスブッシュ径が58mmから65mmに拡大されたことで、荒れた路面での振動も低減された。
ステアリング機構も、コラムシャフトを直径22mmの中実タイプから直径30mmの中空タイプに大径化し、ピニオンギヤはニードルベアリングのガタを減らしつつボールベアリング側を4点接触式にして支持剛性をアップ。さらに、マウントブッシュのバネレートを約36%高め、センターからロック位置までのステアリング切れ角を188°から176°へクイック化した。